86: ◆FLVUV.9phY[saga]
2014/12/06(土) 19:28:33.85 ID:x2ueaAjJo
が、それは飽く迄も一人であるならば、の話だ。
パァン、と発砲音が響き、キリカが凝視していた使い魔たちがその身を二つに千切られて霧散する。
彼女は目を疑った。そして自分の体が何かに抱き留められたことにも気が付いた。
「あなた、無茶苦茶するわね。せめてやるなら一声かけない、サポートさえ出来ないほど無能になった覚えはないわ」
「暁美ほむら……。あぁ、助かったよ。ありがとう、君は恩人だ」
とんと、床に降ろされたキリカは大きく息を吐いて、頭を下げる。
「今は共闘しているのだし、当然だわ。だけれど、そうね。コレで貸ということにしようかしら」
ほむらはそういってキリカの腰へと何かを押し当てる。
キリカのその位置にあるのはソウルジェムで、視覚的に確認することはできないが、それを通して魔力が回復する感覚が全身を駆け巡る。
「恩人は慎み深いね。だけれどいいの? これが終わったら殺しあうかもしれない相手を助けてしまって」
「あなたがいないと十分な時間稼ぎすらままならないのよ、今の私には。これ以上はダメね、離脱するわ、ついて来なさい」
敵の真下、そんな場所で悠長に話をしている暇など勿論なく、ほむらは駆け足でその場を離脱するように促す。
ただし、魔女もその使い魔もキリカの魔法の影響を受け、動きは緩慢であり、撃破することもまた容易い。
至近距離で動かぬ的に対して外すほうが難しいというものだ。
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