16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/14(日) 00:51:34.38 ID:QcmbvjXlo
社交辞令は対人関係を円滑にするうえで重要な
コミュニケーション手段かもしれないが
使う時と場合、相手を選ばなければ墓穴を掘る
まこといい例だった
京太郎「(この店長、観察力と洞察力ならプロの中でも一流レベルだよ)」
京太郎「(打ったことがあるから知っているけど)」
京太郎「(実力の方も決して悪くはない)」
京太郎「(……なんで喫茶店の店長なんかやってるんだろ)」
世の中にはこういう、実力はあれどそれを表出させないまま
市井に紛れて生きる人間が一定数存在している
かつての京太郎であれば「勿体ないな」と
善意から彼ら彼女らを表舞台に引っ張り出していただろうが
京太郎「(ま、それも一つの生き方だ)」
戻って来てからはこうやって割り切ることが多くなった
勿論割り切らない事例もあり
それこそが『扉』を開き“向こう側”に渡ろうとする者
渡ってしまった者に関することではあるが
京太郎「彼女、最近はどうですか」
店長「どう、とは?」
京太郎「日常だとか、勤務中での様子ですね」
京太郎「まぁ、今の彼女を見ていれば愚問だとは思いますけど」
店長「全くだな」
苦笑か、同意か、安堵なのか
複雑に絡み合う感情を隠すことなく店長は店内を見渡す
できる限り本店に近い装い店内の眺めは
いくつか雀卓が置かれている以外、他の喫茶店と変わりはない
京太郎がこの店に初めて来てからというのも
店長を含め、店員が二人なのも、変わらない
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