過去ログ - 澪「週末とかげ」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:40:02.90 ID:tchFiF3mo

 耳元で鳴ってる途切れ途切れの電子音、
 それを耳から遠ざけてケータイの電源を切った、
 私の方もそうした、

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:40:39.26 ID:tchFiF3mo

 一人で来るような場所じゃなかった。

 帰り道、
 中学の頃からずっとそうだった通学路、
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:41:15.60 ID:tchFiF3mo

 後ろの地面に散らばってた桜の花びらはもう茶色くなってる。

 葉桜から切り捨てられて、
 昨日の土砂降りに踏まれて地べたに塗りつけられて、
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:41:51.98 ID:tchFiF3mo

 対岸でジャージ姿の男の子がスマホ片手に笑ってる。
 ラインか何かでもやってるのかな。

 薄汚れた赤茶色のボールを枕にして草むらに寝転がったまま、うれしそう。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:42:28.34 ID:tchFiF3mo

 川幅の向こう岸が遠く見えた。

 やがて濃く染まってゆく空から
 点々ときらめく団地の窓明かりを背景に
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:43:04.65 ID:tchFiF3mo

 だから私はその光景をなにかにたとえようとした。

 いまここで私に起きていることを美しそうな言葉で切り取ろうとした。

以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:43:41.00 ID:tchFiF3mo

 川の上流のその果て、遠くの山に陽が沈む。

 夜の青を強いオレンジに染めて、
 死にかけの線香花火みたいにまわりを染めて、結局夜に飲まれてしまう。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:44:17.34 ID:tchFiF3mo

 ほっとけないやつだ、とあいつはいった。


 むかし、
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:44:53.66 ID:tchFiF3mo

 保護されたメールを見せて、梓に送った私の写真を指さして笑った。

 ファインダーから視線をそらす梓は
 にやける頬を押しつぶすみたいで、小さい頃の私みたいだ、
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:45:29.98 ID:tchFiF3mo

 先週の日曜日、二人が恋人になった。




12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 03:46:06.34 ID:tchFiF3mo

 太陽が沈んだら夜が来る、しばらくして朝が来る、その繰り返し。

 AメロBメロサビ。
 1番が来たら2番。
以下略



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