17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 06:54:23.03 ID:DL0z8tZuo
  控えめに、ドアを三回叩いた。 
  待てど暮らせど――と言うほど時間が経ったわけではないけれど、 
  内からドアが開く気配はなかった。もう一度ノックをする。 
  
  静かなドアの前、深い溜息が反響した。 
  右手を開くと、淡く差し込む秋の陽に汗が光った。 
  服の裾で手のひらを拭って、私はドアを開けた。 
  
  中へ入って、後ろ手にドアを閉めると、デスクに座る二人が私の方へ怪訝そうな目を向けた。 
  どちらも知らない顔だった。 
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