過去ログ - 佐久間まゆ「まがいもの」
1- 20
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 06:56:46.34 ID:DL0z8tZuo
「まあ、いいや。なにか、食べたいものはある?」

「えと、ファミレスとか」

「ハンバーグか」
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 06:57:24.74 ID:DL0z8tZuo
 彼と入ったファミレスは昼時ということもあって混んでいた。
 待たされている間、空腹が意識の縁までぷかりと浮かんできた。
 気まずくないくらいの沈黙の時間が過ぎ、それから二人がけの席に案内された。

 私はハンバーグを、彼はたらこスパを注文した。
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 06:58:00.58 ID:DL0z8tZuo
「知ってたんですか」

「あ、いや……彼女に聞いたんだ」

「あの、ハンチング帽の……」
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 06:58:37.87 ID:DL0z8tZuo
 聞くと、彼は他のプロデューサーと違って、非常勤講師のような役割を受け持っているらしい。
 先日の工藤さんの仕事は、担当の予定が合わないため彼が代打で付いた。
 そうしたピンチヒッター以外ではもっぱら事務仕事や裏方のさらに裏方仕事をこなしている。

「肩書はプロデューサーだけど、実際はやることの多い雑用係みたいな感じ」
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 06:59:22.46 ID:DL0z8tZuo
「さて、アイドルやろうってなると、読者モデルの方は辞めることになるけど……」

「もう、辞めました」

 フォークを繰る彼の手が、一瞬止まる。
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:00:36.73 ID:DL0z8tZuo
「……貴方にプロデュースしてもらいたかった」

「僕に?」
 彼は丸めたスパゲッティを口に運び、なにを言うべきか迷うように咀嚼し、飲み込んだ。

以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:01:05.63 ID:DL0z8tZuo
「……プロデューサーさん、私をスカウトしてくれませんか」

 彼はコップの水を一口含み、首を振った。

「それは、オーディションを免除してくれってこと?」
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:02:13.94 ID:DL0z8tZuo
「わがままだっていうのは分かってます」

「……少し、考えさせてくれ」

「少しって、どれくらいですか」
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/12/20(土) 07:02:16.14 ID:tMvMDqNTO
違ってたら悪いけど雪歩の奴も書いとくれぇぇぇ!


30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:03:54.73 ID:DL0z8tZuo
 彼の決断は言った通り早かった。
 コンビニからホテルの部屋へ帰ってくると、携帯電話が鳴った。
 買ってきたサンドイッチとココアをチェストの上へ置いて、私は電話を取った。

「もしもし、プロデューサーさん」
以下略



142Res/83.83 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice