89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 07:49:24.15 ID:DL0z8tZuo
「あの、勝手にピアノ弾いたこと、トレーナーさんには内緒に……」
「あははっ。彼女、怒ったりするタイプじゃないと思うけど、そう言うなら内緒にしておく」
トレーナーさんがスタジオへ着くのは、もう少しかかるようだった。
私は隅に並ぶパイプ椅子へ腰かけて、プロデューサーさんが買ってきてくれた缶のココアを大事に飲んだ。
プロデューサーさんはスタジオの中を歩き回りながら、手帳を捲っては目を細めた。
「あの、プロデューサーさん」
「ン……なに?」
「プロデューサーさんは、事務所を辞めませんよね」
「それはもちろん。どうして?」
「忍ちゃんから聞いたんです。辞めるつもりだったって」
「ああ、そっか。工藤さんが」
彼は手帳をポケットへしまって、バツが悪そうに頬をかいた。
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