過去ログ - 女勇者「帰還後王子と結婚できると思っていたら」
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◆WnJdwN8j0.
[saga]
2014/12/23(火) 13:28:50.57 ID:VrH1tSDD0
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勇者「う…」
無意識の内に川岸の雑草を掴んでいた。濁流に体を持って行かれそうになったが、必死に堪えて這い上がる。
全身が重い――水を吸い取った服のせいだけではなく、全身に受けた傷がズキズキ痛む。
どうしてこうなったの…?
意識が朦朧としているが、未だ状況を受け入れられない頭を働かせる。
私は皆と一緒に城に帰還した。そこで魔王討伐の報告をした。
その報せはすぐに世界中に伝わり、人々は確かに喜んでいた。
国では宴が開かれた。私は勇者として、恐縮する位の賞賛を受けた。
宴は数日かけて行われた。
そして、3日目の晩に事件が起こって…
「いたぞ!」
その声と足音にハッとなる。
逃げなければ――しかし体が言うことを聞かない。
そして逃げる間もなく、兵士達が私を取り囲む。
「観念しろ」
「反逆者め!」
「お前の罪は到底許されるものではない!」
観念、反逆者、罪――身に覚えのない言葉が頭を更に混乱させる。
だけれど彼らは弁解を許してくれない。
本当に、どうしてこうなったのか――
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