25: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/01(木) 22:32:29.31 ID:43R1FdOh0
「風紀委員ですの!」
少々変わった名乗り声と共に、突如として上条の目の前に現れた二人の少女。
その言葉通り二人の腕には学生達によって構成される学園都市の治安維持組織――風紀委員の腕章が付けられている。
現れ方を見るに恐らく少女のどちらかが空間移動の能力者なのだろう。
いきなり目の前に人が現れて驚く上条に少女の一人が声を掛けてきた。
「上条当麻さんですよね?」
何も身に覚えがなくとも警察に声を掛けられれば緊張してしまうのと同様に、上条の心臓も風紀委員を前にして鼓動を大きくしていた。
ましてや上条を名指しだ。
これはつまり巡回中に偶々声を掛けたという訳ではなく、最初から二人の目的が上条だったということになる。
自分が知らぬ間にまた不幸に巻き込まれたのではないかと、上条は身体を強張らせた。
「何だか挙動が怪しいですわね。 何か疚しいことでもあるんですの?」
「えっ? いや、俺は別に……」
髪をツインテールに纏めている少女の方に詰め寄られ、上条は思わず後ずさる。
その剣幕は明らかに上条に対して好意的ではなく、何だかこのまま組み伏せられそうな勢いだ。
というより、この少女からは敵意を通り越して殺意さえ感じる。
少女達とは初対面で、もちろん恨みを買うようなことをした覚えもない。
何が何だか分からないまま困惑する上条だったが、花飾りをしたもう一人の少女が諌めるように間に入ってきた。
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