52: ◆IWuyJvzLOZKF[saga]
2015/01/25(日) 09:50:30.56 ID:D6PZ2FqV0
「何だ……何だよ、これっ!?」
見渡す限り広がる荒れ果てた大地。
まるで隕石でも降ってきたかのように穴が開いた巨大なクレーターや、崩壊した建物の数々。
それはSF映画などでよくある荒廃した世界そのものだった。
「ギャアアアァァァ!!!!」
しかし上条がこの異常事態をはっきりと認識する間もなく、更なる異常が襲い掛かってくる。
上条の耳に飛び込んできたのは誰かの悲鳴。
悲鳴のした方に目を向けると、どうやら崩れた建物の中から聞こえてきたらしい。
声の様子からして何か緊迫した状況にあるのは明らかだ。
上条は咄嗟に建物に向かって走り始めるが、
「た、助けて」
建物の中で助けを求めていたのは中年の男性だった。
しかし助けを求める人間を目の前にしても、上条はその場から足を動かすことができない。
ジュルルルルルル
気味の悪い呻きを上げながら、倒れた男性の上を蠢く不気味な生き物。
ムカデのような体躯に、アリジゴクのような大顎。
それだけなら只の巨大な蟲に見えなくもないが、何よりも異形なのはその頭に当たる部分だ。
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