過去ログ - 京子「この交差点の向こうに君がいるとしたら」
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◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:23:23.37 ID:PThDPvzU0
あかり「ねえ結衣ちゃん、ここ教えて?」
結衣「ああ、ここは現在進行形になってるから……」
京子「ちなつちゃーん、お茶おかわりくれー」
以下略
43
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:24:10.87 ID:PThDPvzU0
京子「……」
ちなつ「……」
結衣「……」
以下略
44
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:24:52.60 ID:PThDPvzU0
あかり「お待たせ〜」
京子「おおサンキュー」
あかり「はい、ちなつちゃん」
以下略
45
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:25:50.02 ID:PThDPvzU0
ちなつ「あ、私ちょっとトイレ」
そう言って、ちなつちゃんが席を立った。
扉が閉まる。あかりは美味しそうにお茶をすすっていて、結衣は数学の宿題を快調にこなしていた。
以下略
46
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:26:25.70 ID:PThDPvzU0
結衣「ん?」
京子「私は……」
あかり「京子ちゃんは、京子ちゃんのしたいことをすればいいと思うんだ」
以下略
47
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:27:37.26 ID:PThDPvzU0
京子「私もトイレ」
そう言って立ち上がる。
まずは、ちなつちゃんの気持ちを確認したい。そして、私自身の気持ちも。
以下略
48
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:28:04.02 ID:PThDPvzU0
ごらく部の部室……というか本当は茶室なんだけど、そこを出ると、ちなつちゃんの姿が遠くに見えた。
部室からの道をまっすぐ歩いていく。ちなつちゃんもこちらをちらりと見たのが分かった。
そのまま歩いて、ちなつちゃんが目の前に来て初めて気づいたみたいな三文芝居のリアクションをとる。
以下略
49
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:29:32.33 ID:PThDPvzU0
本当は、言いたくない。大切なごらく部のメンバーで、大切な友達のちなつちゃんにこんなことは。
でも、私は言わなくちゃいけない。意を決して、口を開く。
京子「何で、結衣と喋らないの?」
以下略
50
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:31:24.87 ID:PThDPvzU0
そうだ。
ようやく気が付いた。
私が“いつものごらく部”にこだわっていた理由。
それは、結衣に一番近い存在が私だったからだ。
幼馴染だし、学年もクラスも同じだし。ごらく部でだって結衣の隣にはだいたい私がいた。
以下略
51
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:31:55.58 ID:PThDPvzU0
思うに、私は臆病だったんだ。
ただ自分のためだけに「いつものごらく部」なんていう都合のいい空間をイメージして、
それが永遠に続くだなんてバカげたことを妄想していた。
例えばあかりはそんなことはとっくに気づいていて、私たちの関係が変わってもごらく部はごらく部だと信じているわけで、
自分がここまで何も分かってないと気づかされると言いようもなくイライラしてしまう。
以下略
52
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:33:08.37 ID:PThDPvzU0
京子「……ちなつちゃんは?」
ちなつ「……どういうことですか」
以下略
53
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:33:51.39 ID:PThDPvzU0
トイレに向かう道は、達成感と自己嫌悪に挟まれた変な気分だった。
これから私はちなつちゃんも結衣も傷つけることになるだろう。
それでもいい。自分勝手なヤツでも、悪いヤツでも構わない。
私は、自分の好きなようにするから。
好きな人に好きと言うから。
以下略
54
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:34:45.78 ID:PThDPvzU0
結衣「なあ、京子」
ごらく部からの帰り道、結衣と二人になった。
以下略
55
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:35:37.26 ID:PThDPvzU0
京子「さっきの?」
結衣「さっき、京子があかりに言われてたこと」
結衣「あれ、どういう意味?」
以下略
56
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◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:36:11.49 ID:PThDPvzU0
結衣「京子は何があったって私の大切な幼馴染なんだよ!」
結衣「大切な友達なんだよ!」
結衣「だけど……だけど、分かんないんだよ」
以下略
57
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:36:44.51 ID:PThDPvzU0
涙目になる結衣を私は真っ直ぐに見据えた。
大切な人に、大切なことを全部伝えると決めたんだ。悪態なんてついてる場合じゃない。
その決意が変わらないうちに……
以下略
58
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:37:23.96 ID:PThDPvzU0
京子「私は結衣に言いたいことがあるんだ」
結衣「それが京子のしたいことか?」
京子「うん」
以下略
59
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◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:37:51.69 ID:PThDPvzU0
くるりと踵を返して、結衣に背を向ける。
結衣の表情を見るのが怖かったから。結衣に表情を見られるのが怖かったから。
どうやら臆病者なのはまだ治っていないらしい。
以下略
60
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◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:38:35.28 ID:PThDPvzU0
次の日は、私にしては珍しく、朝早くに家を出た。
ごらく部の皆と待ち合わせしていないときはいつもギリギリに登校している、というだけだけれど。
今日のごらく部はどうしようか。
それともナシにしたほうがいいのだろうか。
迷ってはいるけれど、昨日までとは違って、その迷いもなんだか清々しい。
以下略
61
:
◆K27FRRVqmQ
[saga]
2014/12/28(日) 22:39:35.45 ID:PThDPvzU0
信号が点滅してるのに気づいて立ち止る。
それが赤に変わる瞬間、交差点の先にちなつちゃんの後ろ姿が見えた。
「ちなつちゃん!」
以下略
62
:
◆K27FRRVqmQ
[sage]
2014/12/28(日) 22:40:28.73 ID:PThDPvzU0
ちなつ「この交差点の向こうに君がいるとしたら」
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結衣「この交差点の向こうに君がいるとしたら」
以下略
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