過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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161:名無しNIPPER[saga]
2015/01/01(木) 19:24:04.46 ID:t8V4LTxho

「ワン!」

コロマルが一声鳴き、砲身シャドウが俺に迫っていることを伝えてくれた。ようやく拾い上げた砲身を俺に向け、弾丸を放つシャドウ。
ダンテが羽ペンを振るったが、わずかに遅く、弾丸はダンテの右肩へと着弾した。痛烈な痛みが、俺の右肩にも伝わってくる。

「無茶です、お兄さん!」

どうやら天田は、俺が何を狙っているのか、予想がついたらしい。障壁の向こう側から、俺に向かって叫んだ。―――ああ、無茶だよ。しかし、現状で、こうする以外に、こいつらを倒す方法が思いつかないんだ。
コロマルのペルソナの炎が、視界を埋め尽くしてゆく……耐え難い熱を体に感じながら、俺は、俺の狙い通りの行動を、シャドウがとってくれることを願った。
周囲を覆う炎に、砲身シャドウが、飛び回りながら、炎のない場所を探す。が、室内はもはや大火事だ。炎が及んでいないのは、妹が張った障壁の向こう側のみ。
やがて、砲身シャドウは、無為に飛び回るのをやめ、ある一点を目指して、一直線に飛び始めた。シャドウが向かった先は―――相棒である、戦車シャドウの中。
ぽっかり空いた穴に体を突っ込み、初めにこの部屋に現れた時と同じ姿となる、二体のシャドウ。

熱いし、息苦しい。しかし、思わず笑が出た。。
炎の海で、逃げ場を失った砲身シャドウ。避難する先は、熱が内部まで伝わることはないであろう、戦車の装甲の中。
そして、その状態なら、一度に叩ける。加えて、炎の熱で、戦車の装甲も柔くなってきている事だろう―――問題は、その装甲を、俺が、ぶち抜けるかどうかだ。

「ペルソナ……」

合体したシャドウの前に立ち、ペルソナの召喚を試みると、青い光に包まれた俺の視界の中に、一枚のカードが現れた。
ペルソナを、初めて召喚した時に見たものと似た、タロットカードらしきカード。その表面には、『]X』の数字が刻まれている。
自分の中から、今までに感じた事のない、新しい力が湧いてくる―――
そうか。
―――こいつは、俺のペルソナなのか。

指先でカードに触れ、溢れ出す、その力の、名前を呼ぶ。


「来い―――『ネミッサ』!」


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