過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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29:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:41:55.52 ID:gIGEqEoto
そう。
そうなのだ。
俺は今まで、身の回りにやたらと多い非常識的能力を持つ者たちに巻き込まれ、何度かの争いごとに関わったことはあった。
だが、それだけだった。
俺が誰かに、明確な敵意を持ち、その敵意を、暴力的手段にて晴らそうとしたことなど……あったとしても、そう多くはなかったはずだ。

しかし、今回は何だ。
生き残るためには戦うしかない。
俺が、自ら。
これが冗談以外の何であるというのだ。

……それが冗談でも何でもないということを、俺が知らぬ間に身につけてしまっていたらしい、先刻お披露目となったばかりの、あの超常能力が示しているのだから、質が悪い。
そう。『ペルソナ』だ。

それが何であるかは、初めから理解できていた。
思えば、この点からおかしいのだ。
理解できてしまうのだから仕方がない……なんてのは、どこぞのインチキ超能力者が考え出した、ペテン文句だと考えていた。
そんな俺が、どうしてそいつに同調せねばならないのか。

ここらで紹介しておこうと思う。羽ペン使いの『ダンテ』は、俺のペルソナだ。アルカナは『愚者』。
ペルソナというのは、所謂ところの、もうひとりの自分というやつであるらしい。
何故もうひとりの自分が欧州の文豪で、ペンは剣よりも強しを貫き通す体術使いであるのかは、俺自身にもわからない。
能力の概要を理解できたとは言え、他人に語れるほど詳しい知識を得たわけではないのだ。
要するに、ペルソナとは、俺が敵と戦うための能力である。はい、説明終わり。

さて、閑話休題。
現在、懐中時計の長針は、中心からまっすぐ左に伸び、九の印と重なり合っている。
ふと思いつき、今からこの時計を、『零時計(れいじけい)』と呼ぶ事にする。俺の発案にしては、わりと気の利いたネーミングだろう。
ナイフの化物を倒したのは、この長針が零をすこし追い越した頃だったので、それから約四十五分が経過している。
四十五分間、何をしていたのかというと、現状の見つめ直しと、宛てもなく、ただ校内を歩き回ることだ。


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