過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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38:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 19:28:11.05 ID:gIGEqEoto



………

「古泉、お前、俺を守りに来たっつったよな?」

「申し訳ありません。これでも、早く感覚を掴もうと、努力はしているんですよ」

二年五組の教室をあとにしてから、十五分ほどが経過した。人手が一人増えたとはいえ、依然として、俺たちに確固たる目的はない―――この迷宮が発生している原因を取り除く。という大雑把な目的はあるが、そのための手段が分からない。
俺たちは結局、宛てもなく、迷宮の中を彷徨っていた。
大の男がふたり揃って、長門が何らかの手を打ってくれるのを待つだけの身というのも情けないが、批難されても困る。捕らわれの俺たちに、出来る事は非常に限られているのだ。
時々遭遇するザコ敵どもの相手をするのが精一杯、それどころか、俺には古泉を護衛しなければならないというペナルティが課せられたようなものだ。なぜこいつは、なかなかペルソナに覚醒しないのか。超能力は使い慣れているだろうに。

「まだ、影時間の中で活動することに慣れていないようです。それに、あなたの戦いぶりが見事なもので、今のところ、覚醒の切っ掛けとなる出来事がないんですよ」

「よし、歯を食いしばれ。切っ掛けをくれてやる」

「それより、そろそろですよ」

凄む俺をさらりと受け流し、古泉は零時計を差し出してきた。促されるままに文字盤を見ると、長針が、零のやや左を指している。古泉と合流してから、もう一時間が経とうとしているのか。

「二十四時間後へと、僕らは時間を飛び越えます」

その間に、長門が何か有効な手段を見つけてくれることを願うばかりだ。頼むぜ、長門。そっちに帰ったら、エンドレスエイトのDVD全巻買ってやるから。
俺の手の中で、秒針が残り半周に差し掛かり……やがて、二本の針が、零の印と重なった。

「……過ぎたようですね」

ひと呼吸ほどの間を置いて、古泉が口を開く。体感上は何も分からないが、たった今、二十四時間が経過したというわけだ……改めて寒気がする。


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