過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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59:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 20:28:44.50 ID:gIGEqEoto


 ―――我が手を取れ


四度目に、目の前の壁に向かって、拳を振り下ろそうとした時だった。
俺の体から、放とうともしていないのに、ペルソナの光が溢れ出してきた。
同時に、体の奥から、自分の知らない何かが溢れ出してくる感覚。
感じたことのない力が、俺の右腕を包み込んでいた。

「こん……ちくしょうっ!」

力に満ちた右腕を、そのまま突き出す。
視界に映った自分の右腕に、見知らぬ誰かの右腕が重なって見えた。
肌全体が、緑がかった光を放つ、漆黒のタトゥーに包まれた右腕だった。
俺はその拳を、紫の障壁に叩きつける。

その瞬間―――校庭中に、轟音が響き渡った。
大地を切り裂いたような音を立てて、障壁が砕け散ったのだ。
いや、吹き飛んだと言ったほうが近いだろうか。まるで水族館の水槽を叩き割ったかのような衝撃音が、鼓膜を戦慄かせる。
二体のシャドウが振り返り、狼狽えたような様子を見せる……その巨体めがけて、俺は拳を突き出したまま、駆けた。

「そいつは……俺の、妹だ!」

突進する俺の前に、再び、シャドウが障壁が作り出した。青い障壁だ―――しかし、俺は立ち止まらない。握り締めた拳を、立ちはだかる壁に向けて叩き込んだ。
景気の良い音を立てながら、砕け散る障壁。
自分が一体、何をしているのか、理解が追いつかない。
しかし、一つだけ確かなのは。
今なら―――妹を守れるという事だ。


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