過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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86:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 21:37:15.94 ID:gIGEqEoto

『あの……古泉さん、ですか?』

と、頭の中に、女性……先ほど、風花と呼ばれていた声が響いた。

「ええ、どうも。すみません、ご挨拶が遅れました。古泉一樹と申します」

『あ、えっと、私、三年の山岸風花です』

電話もなしに、お互い、見えない同士、挨拶をし合うというのも、奇妙なものだ。

「この声は……伊織、お前の仲間か?」

彼が、野球帽の少年に訊ねる。

「おう、俺たちのナビゲーターってやつよ。えーっと、そっちは、古泉っつったっけ? キョンの仲間か?」

「ああ……古泉、お前も、妹と一緒じゃなかったのか」

彼が、わずかに眉を顰めながら言う。妹のことを心配しているのだろう。
古泉は、体育用具倉庫で仮眠を取っている間に、彼ら三人とはぐれてしまった。自分一人が、空間の歪に飲み込まれてしまったのかと思っていたが、どうやら四人それぞれ、バラバラに散ってしまっていたらしい。

「すみません」

「謝ることじゃないさ……俺が居眠りしたのが悪いんだしな」

彼はこめかみを押さえながら、呟くようにそう言った。
彼の妹も、ペルソナを使えるとは言え、この迷宮の中で独りになってしまうというのは、幼い精神には辛いものがあるだろう。
先ほど、古泉を導いた、山岸風花のペルソナならば、彼の妹が迷宮内の何処にいるか、探知することができるかも知れない。
と、古泉が考えたのと同時に、鼓膜の内側で風花の声がした。


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