90: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 01:21:08.56 ID:5FP3gAZw0
 地面を転がった夜空は、しかしすぐに立ち上がり再び剣を構える。 
  
 その仕草を見る限り、どうやら戦闘に不慣れであったり怯えの感情を強く抱いているといった様子は感じられない。 
  
 ソードスキルを上手く発動できなかったのか?それにしては微動だにもしていなかった気がするんだが・・・ 
91: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 01:23:26.33 ID:5FP3gAZw0
 地を派手に転がった夜空は、それでも怯むことなく再び体制を立て直す。しかし、HPゲージは既に3割を下回ろうとしている。 
  
 当たり所が悪ければ、もう一撃貰うと死にかねないラインに達してしまっているのだ。 
  
 まぁ、HPが0になったところで、特に何も問題は無いらしいんだけどな。 
92: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 01:26:01.93 ID:5FP3gAZw0
 同じことを考えていたのだろうか。星奈がイノシシの方へ向かって駆け出す。 
  
 レイピアを左側の胴に添えるように構え、夜空に向かって突進を繰り出そうとしていたイノシシに対し一閃を繰り出す。 
  
 鋭く白い光を放った細剣は、星奈の豪快な踏み込みの補正も受け、突進のモーションに入っていた≪フレンジーボアー≫の首筋に勢いよく直撃する。 
93: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 01:27:10.13 ID:5FP3gAZw0
 星奈「アンタ、なんのつもりよ」 
  
  
 夜空「・・・無様な姿を見せてしまったな。お前と違い、どうやら私には才能がないらしい」 
  
94: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 01:28:21.11 ID:5FP3gAZw0
 しばらく夜空は沈黙を貫いていたが、夜空を見据えたまま視線を逸らさない星奈に観念したのか、重い口を開く。 
  
  
 夜空「・・・小さいころに少々トラウマを患っていてな。刃物に対し苦手意識があるのだ」 
  
95: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 01:29:00.32 ID:5FP3gAZw0
 今回の投下はここまでです 
96:名無しNIPPER[sage]
2015/01/08(木) 02:01:29.94 ID:GWr3ZHOMO
 おつ 
97: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 20:13:55.89 ID:5FP3gAZw0
 投下開始します 
98: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 20:14:45.28 ID:5FP3gAZw0
 確かに、このゲームに短剣を使用するmobが出ないことはまずないと見ていいだろう。 
  
 それに、理科の話によれば、今後βテストと称し少なくない数のプレイヤーがこのフィールドに来るそうだ。 
  
 10種類も満たない武器カテゴリーの中から、誰も短剣を選ばない可能性を信じるなど楽観もいいところだ。 
99: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 20:15:49.20 ID:5FP3gAZw0
 星奈「ちょっと付き合いなさい、夜空」 
  
  
 重い沈黙を唐突に破った星奈は、夜空の腕を掴み、広大な草原を歩き出す。 
  
100: ◆lnjTinpKqI[saga]
2015/01/08(木) 20:16:24.73 ID:5FP3gAZw0
 夜空がふと立ち止まる。その腕を引っ張っていた星奈は、急な抵抗を受けてつんのめる。 
  
 振り向き様に文句を言おうとする星奈に対し、夜空がぽつりと問いかける。 
  
  
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