過去ログ - キョン「ペルソナァッ!」 クマ「ザ・ゴールデンクマ!」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/01/08(木) 20:18:05.03 ID:YFKlq4sxo
「ルシファーは、ずっと昔から、私……『涼宮ハルヒ』のことを見ていたの」
魔王のいた世界から、現実へと帰る途中―――世界と世界の狭間で、俺は、『そいつ』と対面した。
「多分、涼宮ハルヒが力に目覚めた、四年前のあの日から、ずっと……涼宮ハルヒが、閉鎖空間を作り出す能力を身につけたのは、きっと、いつか来るであろう、ルシファーとの戦いに備えてのことだった」
俺に背を向けたまま、淡々と話す―――その、見慣れた後ろ姿。そして、たった今、その背中が発した言葉から、俺はある考えに思い至る。
「……お前は、三か月前の……影時間の中にいた、ハルヒなのか……?」
「人格としては、そう」
俺に背中を向けたままで、そいつは言う。
「涼宮ハルヒの中から、三か月前の記憶は抹消された。だけど、痕跡は残った。それが、『私』……『私』は、三か月前に生まれた、涼宮ハルヒの『影』。涼宮ハルヒが、ペルソナに目覚めて、同時に、自分の持つ能力を意識した際に発生した、精神の分身」
くる。と、振り返ったその顔は、紛れもなく、ハルヒだった。しかし、それはハルヒではない……ハルヒ以上に、己を知った存在。
「……ルシファーは、ついに、涼宮ハルヒに攻撃を仕掛けようとしていた。だから私は、閉鎖空間を作り出して、涼宮ハルヒから、神としての力と、精神を切り離した。そして……あんたを閉鎖空間に呼んだのよ。テレビを介して。……あんたに、『選択』してもらうために」
「選択……?」
「『私』は、わからなかったの。ルシファーの考えが、正しいのか、間違っているのか……涼宮ハルヒが、この世界に存在していいものなのか、そうでないのか」
そこまで話すと、ハルヒは……ハルヒの影は、自嘲するように、口元に笑顔を浮かべた。
「何も知らない頃は、ずっとずっと、こんな時間がすぎればいいと思ってた。でも、知ってしまった『私』は……あんたや、古泉くん。有希に、みくるちゃん、涼子……みんなが、私がいるせいで、苦しんでるんじゃないか……この先も、苦しみ続けるんじゃないかって、また、思った」
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