過去ログ - キョン「ペルソナァッ!」 クマ「ザ・ゴールデンクマ!」
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76:名無しNIPPER[saga]
2015/01/07(水) 19:20:09.57 ID:CL7Y8+DEo
現れたのは、女だった。ウェーブのかかった長い髪を携えた、俺の知る人間という生物よりも、いくらか巨大な体躯を持った女。
二頭の巨大な蛇を、体に絡みつかせたその姿は、まさに『悪魔』という表現が似合った。女の首と、蛇の頭が、室内をぐるぐると見回した後、俺たち三人に視線を合わせ、止まる。
女の目が、不気味に光る。

「あの目に見られちゃダメ……! 石にされる!」

久慈川が叫ぶとともに、俺たちは立ち上がり、その場から立ち退いた。間一髪、女の眼光から逃れた俺たちは、店内に散る。

「ペルソナ!」

先陣を切って声を発したのは、俺と朝倉の二人。現れた各々のペルソナが、炎と冷気を発生させ、女に攻撃を仕掛ける。
しかし。

キィン。

朝倉の攻撃が女に差し迫ったところで、女が、右の手を朝倉に、左の手を俺に向け、一瞬、強く目を見開いた。同時に、女の身体が半透明の壁に包まれる。ケルベロスの炎と、朝倉のペルソナの冷気が、その壁に食らいつく。相反する二つのエネルギーが、女の身体を包み込んだ……かのように見えた。
しかし、次の瞬間、ドシュウ。と音を立て、炎と冷気が霧散する。女の発生させた半透明の壁が、俺たちの攻撃をかき消したのだ。

「……やっぱりか」

朝倉が舌打ち混じりに呟く。

『ダメよ、魔法は通じない!』

と、不意に、俺の脳内に久慈川の声が響いた。いつの間にやら、久慈川は、背後に赤い女性型のペルソナを背負い、俺たちのバックアップに回っている。

「ヒミコは、あの悪魔の性質を視ることができるの……こいつに有効なのは……物理攻撃だけだよ!」

久慈川のペルソナは、どうやらナビタイプらしい。となると、戦闘には向いてない可能性が高いか。


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