過去ログ - 千早「どうぞ歌ってくださいと、話しかけてきた」
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3: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:23:02.31 ID:r0J+Luue0


「アメリカから、よく来てくれた」

「お久しぶりです。急な訪問で申し訳ありません」

「いいや、ちょうど良い時期だよ」

 イギリスの芸能活動をマネジメントしているチャップマン氏と握手を交わす。

「ちょうどいい?」

「チハヤは今、二回目のホームシックにかかっている」

 困っている風でもなく彼は続けた。

「ホームシックは二回ある。一度目は故郷への寂しさから。二度目は凱旋のためにだ」

 チャップマン氏は言っているのだ。
 千早のイギリス入りは大成功だと。

「私にチハヤを預けてくれてありがとう。彼女は私の最高の生徒だ」

「……こちらこそ、ありがとうございます」

 それから氏は美希のアメリカの成功を讃えてから、俺たちをスタジオに案内してくれた。

「君たちが来ることはチハヤには内緒にしてあるんだ」

「千早さんに会うのも一年ぶりだから、すっごい楽しみなの」

 美希は楽しそうだが、俺は緊張している。
 俺は既に千早を手放すことを決めていたのだから。




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