過去ログ - 千早「どうぞ歌ってくださいと、話しかけてきた」
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4: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:23:38.34 ID:r0J+Luue0


 千早は既にこの会社から1枚アルバムを出しており、トップ10入りしている。

 アイドルではなく、歌手として。
以下略



5: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:24:04.77 ID:r0J+Luue0


「すみません、プロデューサー。あれ以来、自分でも涙が止められなくなってしまって……」

 涸れるまで泣いて、止んだかと思ったらまた泣き出して……美希を見てまた泣いて、途中、喉が涸れるといけないから水を飲んで、また泣いた。
以下略



6: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:24:32.78 ID:r0J+Luue0


 その後、美希と千早。チャップマン氏を交えて夕食に出かけた。

 主題は当然、千早と美希の活躍だったが、俺の興味はポールにあった。
以下略



7: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:25:05.28 ID:r0J+Luue0


「――申し訳ない」

 翌日、スタジオで聞いたのは謝罪の言葉だった。
以下略



8: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:25:46.62 ID:r0J+Luue0


「ハニー、千早さんのことで悩んでるでしょ?」

 夕食、運ばれてきたステーキを切り分けていると、美希が話しかけてきた。
以下略



9: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:26:13.41 ID:r0J+Luue0


 出会ったばかりの千早なら歌手と即答するはずだが、今はアイドルを続けても良いとも考えている。

 柔らかさを得た代わりに、氷のような意志を失った。
以下略



10: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:26:49.11 ID:r0J+Luue0


 翌日、俺はチャップマン氏から連絡をもらい、ポールが自分の家に来てほしいという伝言を受けとって日当たりの良い住宅街を歩いている。

 ぐずる美希を千早に預け、着いたポールの住所は他より一等広い邸宅だった。
以下略



11: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:27:25.92 ID:r0J+Luue0


「やぁ、よく来てくれたね」

「いや、こちらこそ。わざわざ呼んでもらって」
以下略



12: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:28:02.01 ID:r0J+Luue0


 穏やかな眠りのような導入、と思った途端、彼は荒々しく鍵盤を叩きだした。
 旋律は緻密、リズムも精確。背筋は垂直で、手だけが駄々をこねる子供のように振り下ろされている。

以下略



13: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:28:34.94 ID:r0J+Luue0


「チハヤには言わないくれ……」

 演奏を終えた彼を問い詰めると、最初に言った言葉がそれだった。
以下略



14: ◆WOrY9N/cxs[sage saga]
2015/01/12(月) 02:29:20.80 ID:r0J+Luue0


「明日、もう一度訪ねてきてほしい」

 そう言われて俺は屋敷を後にした。
以下略



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