過去ログ - 安価とコンマで異世界ファンタジー その3
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865: ◆7m3grp2dM2[saga]
2015/02/12(木) 21:58:14.42 ID:e6lOrbMfo



だけど、何かが足りない気がした

どこか…ぽっかりと抜け落ちてしまった何かがあるような気がした


私の背中を押してくれたのは誰だろう?

私が頑張ろうと思えたのはなんだったっけ?



……そういう記憶がぽっかりと抜け落ちてしまっている気がした

落ち込んでいた時があった

何もかも頑張ろうと思えなくなっていた

だけど、ある日を境に…私は前を向けていた

その転機となる出来事があったはずだ

どうして思い出せないんだろう……


「師匠?」


テイシロ君が私の顔を覗き込む


「悩み事ですか?」

「う〜ん、まぁそんなところ」

「また、忘れてしまったような気がするってことについてですか?」

「まぁ…ね。相変わらず鋭いね、テイシロ君」

「それは勿論、いつも師匠の事を見ていますから!」


ドキリとする

…なんでだろう、テイシロ君にそう言ってもらえたことがとても嬉しく思った

………頭痛がする

……あった気がする…同じことを言われた気がする


私の好きだった『あの子』に………


駄目だ、思い出せない

……あるはずもないことなんて思い出せるはずないか



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