57:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:37:31.96 ID:sdjP5j9j0
雨に濡れた道路わきには店内の灯りが漏れている。
店の外に出された棚には、雨よけの透明なビニールカバー越しに音楽雑誌が並べられているのが見えた。
静かに扉を開けてお店に入る。
予想していた通り、雨の日の本屋には人が少なくて、先客は一人だけ。
ゆっくりとお店を回りながら、またあのラーメン屋のことを思い出していた。
ぼぉんぼぉんぼぉん、と古い時計が鐘を鳴らす。
わたしは昔子どものころに読んだことのある文庫本を見つけると、
棚からすっと取り出して、レジに持って行った。
「…これ。くださいな」
「ありがとうございます…って、ムギ。来てくれたんだな」
132Res/82.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。