過去ログ - 紬「真夜中のいちご」
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87:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:03:32.28 ID:sdjP5j9j0

「終電、か」

右手につけた時計を見ながら、澪ちゃんが言う。

「いいよ、タクシーで帰るから」

「節約しなくていいのか」

「もう必要ないから」

「…そっか」

星はさっきまでとは何も変わらずに同じ場所で輝いている。
わたしたちが生まれるずっと前から、
わたしたちが死んでもずっと先まで、
星は同じように輝き続ける。

けれども天空は、ひとの目にはわからないくらい少しずつ動き続けていて、
季節の移ろいと共にその姿を変える。

覚えた冬の星座は、春になれば全て変わってしまう。

そして永遠に思える星の命も、いつかは潰える。




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