26: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 14:07:00.64 ID:f61qpw8i0
「パジャマで登校するなんて、おかしいのね」
彼女はくすくすと笑っていたけれど、僕はそれどころじゃなかった
「いつから...こんなことになっていたんだ」
27: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 14:13:02.19 ID:f61qpw8i0
僕が彼女の次の言葉を待っていると、彼女はくるりと踵を返してしまった
「この絵、完成したの」
僕にはそんなことは関係ない
28: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 14:22:37.02 ID:f61qpw8i0
「何を言って...」
不意に、彼女の絵が目に入った
この町とよく似ていて、まったくちがう、不思議な世界
29: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 14:29:39.78 ID:f61qpw8i0
「飛行機...よく二人で見た...屋上で」
誰だったかは、思い出せない
「いつもマイペースで...周りからおいて行かれていた」
30: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 14:31:22.36 ID:f61qpw8i0
..........
......................
31: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 14:50:08.31 ID:f61qpw8i0
僕たちはよく、屋上で昼ご飯を食べていた
「やっぱり、外で食べたほうがおいしいわ」
彼女はそういうけど、僕には違いがわからない
32: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 14:56:10.93 ID:f61qpw8i0
「私たちも、あれに乗るのかしら」
「違う...と思うよ」
もうすぐ修学旅行だった
33: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 15:01:15.85 ID:f61qpw8i0
「早く行こうよ。時間がもったいないし」
「うるさいわね。男なら文句ひとつ言わずレディを待つものよ」
僕たちはあの日、まぶしい太陽の元、きらめく海のなか
34: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 15:06:32.82 ID:f61qpw8i0
「天国なのかな?ここは」
教室で、僕は君に話しかける
「知らないわ。でも、走馬灯みたいじゃない」
35: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 15:16:17.86 ID:f61qpw8i0
「...僕さ、思い残していたことが一つあるんだ」
「かわいそうに。未練を持って死ぬのね。あなたは」
「まだ、間に合うかもしれないけどね」
36: ◆.rY2qo2h4vIA[saga sage]
2015/01/18(日) 15:21:26.32 ID:f61qpw8i0
彼女はあまりうれしそうじゃなかった
「そう...そうね」
それだけ言って、にじんでいく
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