過去ログ - 【艦これSS】提督「壊れた艦娘と過ごす日々」04【安価】
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815: ◆oeBS4v7bwY[saga sage]
2015/01/25(日) 02:22:44.76 ID:/iKqaLico

伊58「また出撃……」

 ずぶぬれの身体を拭く事も無く、身体を引きずるようにしてトボトボと歩く。

 正直に言って、気が狂いそうだった。

 来る日も来る日も海に潜らされる日々。休みなどありはしない。

 陽の見える内は出撃要員として使われ、陽が落ちたら遠征要員として使われる。

 出撃要員といえばまだ聞こえはいいが、実際の所彼女が行う役目といったら大半がデコイ役だ。

 潜水艦である彼女は、魚雷しか武器を持たない。

 しかし敵からしたら、海面で撃ち合う相手や、上空から降って来る艦載機などの見える敵よりも、見えない海中から来る攻撃の方が厄介なのだろう。

 相手が艦載機を飛ばす空母ならまだしも、そうではない殆んどの相手が潜水艦を良く狙った。

 或いは彼女達潜水艦が、一度大きなダメージを受けたら機能しなくなるほどに脆い装備である事も起因しているだろう。

 ともかくも彼女は良く狙われ、そして囮になった。

 そうすることで味方の攻撃が通りやすくなるのであれば確かにそれも作戦の一環なのだろうが、だからと言って彼女にだって限界がある。

 よもや“敵に発見されやすい様に浅めにいろ”などと言われて何の反論も無く首振り人形でいられるはずもないのだ。

 だけれど反発した所で相手は上司である。処罰で済むならまだしも解体やら何やらもされたくはない。結局彼女は不満を不満として零すことができなかった。

 鎮守府の行いは明らかに不当なものであったが、それがそうだと分かるほど賢くは無かったのが、唯一の彼女の責任といえば、そうかもしれない。




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