過去ログ - 響「いつまでも、このままでいて」
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1:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:21:09.64 ID:lxCYgBlm0
仕事が終わって、さあ帰ろうとした時に貴音に呼び出された。
「響だけに教えたい事があるのです。屋上にてお待ちしています」
貴音は真剣なまなざしでそう言うと屋上に去っていった。一人で行かないで自分も一緒に連れて行けばいいのに。
呟きは心の中に留めて、防寒をして、少し遅れて屋上への扉を開く。
風の冷たさが秋から冬に変わる季節という事を改めて教えてくれた。この間買ったコートはしっかりと使えるみたいで、少し安心。
一日の四分の三を過ぎようかといった時刻の屋外は予想以上に暗くて、でも貴音の銀髪はすぐにわかった。
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2:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:22:15.62 ID:lxCYgBlm0
暗闇に銀髪をなびかせる後ろ姿。
「やっぱり貴音はキレイさー」
ふいに言葉がこぼれた。小声が聞こえたのか貴音は振り返って言った。
3:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:23:30.64 ID:lxCYgBlm0
「それで貴音。教えたいことって何?」
「……私はもう少しでこの芸能界から消えねばなりません」
「……なんで?」
4:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:24:24.53 ID:lxCYgBlm0
貴音は心底辛そうな顔のまま言った。
「冗談ではないのです。私はその時が来たなら確実に芸能界からいなくなります」
5:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:26:35.50 ID:lxCYgBlm0
「はい?」
飛び出した言葉は連鎖的に言葉を紡ぎ、思いを運んでいく。貴音は驚いているが、思いは停まらない。
「もっと自分が頑張るから!だから居なくならないでよ貴音!二十歳までまだ数ヶ月もあるんだから明確な結果なんていくらでもだせるぞ!だから、」
6:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:27:59.81 ID:lxCYgBlm0
「うぅ?プロデューサー?」
「響〜この文字が読めるか?」
「ドッキリ大成功……ってええ!?」
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