17:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:30:13.65 ID:bWGpac4so
――シンデレラプロジェクトのことを、プロデューサーさんが話した時。
たった一人だけ、表情を変えていなかった楓さん。
18:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:30:50.81 ID:bWGpac4so
アイドルとしても、恋する乙女としても。悔しいけれど、勝てそうになくて。
それでも、これまで自分の中にある弱い気持ちに気付かないフリをして頑張ってきた。
19:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:31:36.85 ID:bWGpac4so
アイドルと、担当プロデューサー。
その関係性が無くなってしまったら、まゆと彼を繋ぐものは他に何があるのだろう。
20:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:32:11.02 ID:bWGpac4so
「まゆちゃんは――」
これまでずっと黙っていた楓さんが、口を開く。
21:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:33:05.37 ID:bWGpac4so
「いい機会なのかな、と思って」
そう答える楓さんは、世間の人がイメージするような大人な雰囲気で。
22:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:33:51.00 ID:bWGpac4so
「それは、アイドルとして? それとも――」
「両方、かもしれません。でも今、まゆを特に悩ませているのは、後者についてです」
23:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:35:03.35 ID:bWGpac4so
「そっか……」
楓さんは、たった一言呟いて、カップに口を付ける。
24:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:36:39.28 ID:bWGpac4so
「私も、まゆちゃんと同じくらい、実は自信が無いから」
楓さんが優しく微笑みながら、そんなことを言う。
25:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:37:30.78 ID:bWGpac4so
だから、まゆはそれをはっきりと否定した。
それは嘘偽りのない、本心からの言葉だった。
26:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:38:35.12 ID:bWGpac4so
――きっと、楓さんは本気で言っているのだろう。
慰めでもなく、心から。当時のまゆと同じように。
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