20:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:32:11.02 ID:bWGpac4so
「まゆちゃんは――」
これまでずっと黙っていた楓さんが、口を開く。
21:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:33:05.37 ID:bWGpac4so
「いい機会なのかな、と思って」
そう答える楓さんは、世間の人がイメージするような大人な雰囲気で。
22:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:33:51.00 ID:bWGpac4so
「それは、アイドルとして? それとも――」
「両方、かもしれません。でも今、まゆを特に悩ませているのは、後者についてです」
23:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:35:03.35 ID:bWGpac4so
「そっか……」
楓さんは、たった一言呟いて、カップに口を付ける。
24:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:36:39.28 ID:bWGpac4so
「私も、まゆちゃんと同じくらい、実は自信が無いから」
楓さんが優しく微笑みながら、そんなことを言う。
25:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:37:30.78 ID:bWGpac4so
だから、まゆはそれをはっきりと否定した。
それは嘘偽りのない、本心からの言葉だった。
26:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:38:35.12 ID:bWGpac4so
――きっと、楓さんは本気で言っているのだろう。
慰めでもなく、心から。当時のまゆと同じように。
27:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:39:31.87 ID:bWGpac4so
そんなまゆの内心を見抜いたのだろうか。
楓さんは困ったように笑って。
28:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:40:11.01 ID:bWGpac4so
「大事なのは、他の人がどう思うかじゃなくて。自分と、相手がどう思うかでしょう?」
「それは、そうかもしれません。でも……」
29:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:41:17.74 ID:bWGpac4so
「えっ?」
心に痛みを覚えながら問い掛けた、まゆの言葉に対して。
30:名無しNIPPER[saga]
2015/01/23(金) 21:42:00.08 ID:bWGpac4so
「ふふっ、やっぱりまゆちゃんは、変に私を意識しちゃってる」
「……どういうことでしょう?」
48Res/23.52 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。