過去ログ - キタキタオヤジ「北北中学出身、アドバーグ・エルドル」キリッ  キョン「!?」
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395:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 22:06:26.84 ID:edT+5lVG0
「お二人とも逃げて下さい。ここは僕が引き受けます」

古泉が何か言っている。まるで映画に出てくる脇役型のヒーローのようだ。だとしたら、俺とハルヒは何だ? 何の力も持たない役立たずな主人公とヒロインか? アメリカンジョークにもなりゃしない。

「早く!」
以下略



396:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 22:16:30.10 ID:edT+5lVG0
B級アクション映画さながら、俺とハルヒは二人して校舎から飛び出した。わけも解らず走り続ける。

横目でうかがうと、ハルヒの顔は俺の気の迷いなのかどうなのか、なぜだか少し嬉しがっているように思えた。まるでクリスマスの朝、枕元に事前に希望していた通りのプレゼントが置かれていることを発見した子供のように。

中庭を通り抜けてスロープを駆け下る。追って来やしないかと振り仰ぐと、光の巨人はボーッとしたかのように突っ立っていた。そのすぐ近くには古泉がやはりカッコいいポーズでまだ浮かんでいて、まるでそれに見蕩れているかのようにも見えた。
以下略



397:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 22:57:49.77 ID:edT+5lVG0
走って走ってグラウンドの二百メートルトラックまで進んで、俺たちは足を止めた。というより、そこで止めざるを得なかった。

光の巨人は一体だけじゃなく複数体いて、そいつら全員から最も遠いと思われる場所が今ここなのだ。四方をほとんど固められていた。

薄暗いモノトーンのキャンパスには冗談のように青い巨大な人型がいくつも立ち並んでいて、まるで巨神兵が侵攻してきた火の七日間のようだ。
以下略



398:名無しNIPPER[sage]
2015/02/12(木) 23:11:25.62 ID:CHnudRFbo
朝倉さんは修行サボったのか・・・


399:名無しNIPPER[sage]
2015/02/12(木) 23:25:45.55 ID:j4dTJjuxO
どこでかっこいいポーズくるかと思ったけどここか


400:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 23:29:55.04 ID:edT+5lVG0
「ねえ、キョン」

持ち主の意思に反してガクガクいってる膝を押さえていたら、横からハルヒの朗らかな声が。見ると絵本を読んでもらっている時の子供のような瞳をしていた。なんでこいつはこんなに楽しそうにしていられるんだ。

「あれさ。襲ってくると思う?」
以下略



401:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 23:43:05.17 ID:edT+5lVG0
しばらくの間、光の巨人はオヤジをフルボッコにし続けたが、殴っても蹴っても踏み潰されてもすぐに起き上がって「にゃんこらしょー!」と踊り出すオヤジに業を煮やしたのだろう。不意に――

こちらを向いた。

俺とハルヒの方を。
以下略



402:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 23:57:27.86 ID:edT+5lVG0
だが現実は非情であり、そして無惨なものだった。やって来たのはなにあろう奇怪なオヤジだけだ。俺たちのすぐ側までやって来て、光の巨人を指差し、

「キョン殿、ハルヒ殿! 巨人がこちらへと向かって来ておりますぞ! お気をつけくだされ!」

お前がこちらへ呼び寄せたようなもんだろう。どの口がそれを言う。
以下略



403:名無しNIPPER[saga]
2015/02/13(金) 00:26:34.53 ID:N5qLgw/M0
「ねえ、キョン。今あたし思ったんだけど、世界が変わるのってすごい魅力的なことだと思わない?」

突然のことだ。瞳を輝かせながらハルヒが訊いてきた。

「きっとあの巨人は今のこの退屈な世界を壊して新しい世界を作ってくれると思うの。ううん、絶対にそう。あたしには解るの! その世界には魔王だとか勇者だとかがいて、不思議なことが盛り沢山で、冒険やロマンスもたっぷりあるわ。みんなで協力して、みんなで襲いかかってくる魔物を倒して、みんなで喜びあって、そしてみんなで感動を分かち合うの! それって素敵なことだと思わない?」
以下略



404:名無しNIPPER[sage]
2015/02/13(金) 00:29:52.78 ID:pJSvfvluo
普段ダメダメなぶん、たまに正論言うとかっこいいから困る


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