333: ◆00ZRE1DaEk
2015/02/21(土) 22:12:42.15 ID:qb4+nB3o0
そんな彼女にとって、この提案は全く予想できなかったことだ。
「代わりに夕雲。頼めるか?」
そこで白羽の矢が立ったのは、夕雲。
「 私、始めてなんですけど……一緒に頑張りましょうね 」
作っているかののような微笑で夕雲は承諾した。
大人びていて、どこか一歩引いた位置に立っているような彼女。
だが、彼女が目の前の男性に特別な好意を抱いていることを浦風は知っている。
「……というわけだ。浦風。安心して休暇を謳歌してくれ」
「じゃけど…………」
しつこく食い下がる浦風。秘書艦から降ろされたことに彼女は絶望していた。
「なに、いざとなれば全員で片付けるよ」
ははっ、と笑いを付け足した提督だが、はたしてどこまでジョークのつもりで言ったのか……
浦風に些か不安が残る。
「とにかく、休んでくれ。これは命令だ」
「……提督さんがそう言うんなら」
職権濫用にもとれる命令だったが、浦風は渋々ながらも認めた。
「じゃあ、5日間の休暇を言い渡す」
こうして浦風は後ろ髪を引かれる思いで執務室を後にした。
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