過去ログ - 響「輝きの向こう側は…」
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16:魔法をかけて
2015/02/05(木) 11:43:44.86 ID:cXoZSP9h0
千早『輝きの向こう側は…』



その出会いは計画的だった。







私には歌しかなかった。弟は交通事故でこの世から去り、家庭も崩壊した。

私に残されていたのは歌だけだった。優が大好きだったこの歌声を世界に響かせることが私の使命だと決意した。 気づいたときには私は路上で歌っていた。公園や駅の前、お店の前など。とにかく私は歌い続けた。歌うのをやめてしまうと自分が自分ではなくなるような気がしたから。優のことを忘れてしまいそうな気がしたから私は進み続けた。しかし、現実は非常だった。私の歌う場所はだんだん失われていった。騒音などの苦情が来たのだろうか、とにかく私の歌う場所がなくなっていった。時には警察の厄介になることもあり家族との距離がさらに遠くなった。 絶望し優の後を追ってしまおうか考えていたとき私は彼に出会った。

『アイドルをしてみないかい?』

私が連れてこられた事務所には多くの顔も名前すら知らないアイドルたちがいた。 

こんなところでは私の歌を世界に届けることはできません!

それが事務所に入った私の第一声だった。事務所のアイドル全員が驚いた顔をする中、彼だけはにっこり笑ったまま私に言った。


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