22:魔法をかけて
2015/02/05(木) 11:47:08.73 ID:cXoZSP9h0
現実を叩きつけられ何も言葉が出なかった。彼女の言う通り今週の仕事もゼロ。
来週も予定もなく、来月まで事務所が経営できているかどうかさえ不明だった。
私はなんの解決策もなく、ただ夢物語を四条さんに話していただけだった。夢を叶えるどころか叶える場所すらも失ってしまう。私は優が死んでから闇雲に歌っていたことを思い出した。あの時も最後には居場所を失った。今度は手を差し伸べてくれるプロデューサーもいない。私はあの頃と何も変わらないまま終わってしまうのか。そう考えると自分がとても惨めな存在に感じた。
貴音「大丈夫ですか、千早?」
四条さんが心配そうに声をかけてくれる。私は人前で何をしているんだ。
千早「え、ええ。大丈夫です。すいません」
私の声は震えていた。心配されているのにこれでは余計に心配させてしまう。
焦って四条さんの方を見ると、彼女は神妙な顔つきでゆっくりと声を出した。
貴音「良ければこの窮地から抜け出せる方法、お教えしましょうか?」
!!?? 彼女は今なんて言った?765プロが助かる方法?
私はその情報が喉から手がでるほど欲しかった。これで765プロを、プロデューサーと春香を助けられる。私は四条さんに詰め寄った。子供のようにひたすら答えを求めた。しかし、それは私が想像していたよりも過酷なものだった。
貴音「あなたがトップアイドルになればいいのです」
でも、どうやって?一度は私も挑戦したが所詮はBランク止まりだった。
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