過去ログ - 怜「うちと一緒に夢の国行かへんか?」
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30: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/03/04(水) 10:03:18.84 ID:wS8l6/FYo
ここまでです
続きは後日


31:名無しNIPPER[sage]
2015/03/04(水) 10:04:18.73 ID:/aetlxTpO
おつ


32: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/03/22(日) 13:06:43.11 ID:R8hiI8hoo
その夜――夢の国においての夜――、老神官アタルのもとを再度訪れ、昼間の詫びと称して怜が覚醒世界より持ち込んだ日本酒を振る舞った。

「東洋の酒は馴染み深いものではないが、これはこれで乙な味わいじゃのう!」アタルはすっかり上機嫌なようだ。

「うんうん。うちらはまだ未成年やから飲めへんけど、日本の酒職人さんも中々のもんでしょう」怜が得意気に答えた。
以下略



33: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/03/22(日) 13:08:07.52 ID:R8hiI8hoo
「すみません。うちら未成年なんでお酒は……」私は差し出されたおちょことの間に壁を作るよう手を上げ、断ろうとした。

「なあに所詮夢の中。一杯ぐらい構わんじゃろう」

「それもそうやな」
以下略



34: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/03/22(日) 13:09:06.53 ID:R8hiI8hoo
「竜華!?」

「まさか一気に飲み下すとは! 良い飲みっぷりじゃ!」

そんなことを言われても日本酒の飲み方なんて知らない。一気に飲み下すものだと思っていた。
以下略



35: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/03/22(日) 13:11:07.04 ID:R8hiI8hoo
つづく


36:名無しNIPPER[sage]
2015/03/22(日) 14:01:36.03 ID:reSvhjDr0
真面目で素直なりゅーかちゃんかわい乙


37: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/10(金) 00:06:27.10 ID:X4WZdLlyo
「ところでアタル様。折り入ってお願いがあるんですけど」アタルの酔いが泥酔手前になったころ、怜が切り出した。

「なんじゃ? なんれも言うがよい」アタルは呂律が回っていなかった。

「ここに、かの『ナコト写本』があると噂に聞いたんですけど、どうにか拝ませてもらえんでしょうか」
以下略



38: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/10(金) 00:08:41.99 ID:X4WZdLlyo
「“あの”って言われても、その種族について初耳やけどな。――『ナコト写本』にはその〈大いなる種族〉のことが書かれてるん?」

「それもやし、〈風に乗りて歩むもの〉イタカや、神々が住まう凍てつく荒野のカダス、外なる神についても言及されてるで」

「――?」私は聞き慣れない単語に困惑するほかなかった。
以下略



39: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/10(金) 00:09:37.59 ID:X4WZdLlyo
「うちは怪異に手を出すんやありません。怪異の“知識”に手を出すんです」

「ううん、それもそうか。わかった見せちゃる」アタルは立ち上がって奥へと引っ込んだ。

「ふぅ、あんだけ飲んでまだ冷静なんかとひやひやしたけど、なんとか『ナコト写本』を拝めそうやな」怜が言った。
以下略



40: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/10(金) 00:10:28.07 ID:X4WZdLlyo
その夜はアタルの家に泊めてもらうことになった。

怜はアタルから借りた『ナコト写本』に夢中で中々寝ようとしない。

私も最初は怜の隣から覗き見ていたが、なにが書かれてあるのかさっぱり読めず、怜の解説も退屈だったので先に寝ることにした。
以下略



41: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/10(金) 00:11:40.08 ID:X4WZdLlyo
この夢の牢獄から脱出できない。気配は着実に近づいて来ているというのに。

私はとにかく捕まってはならないと思い、走り出した。

自力で目覚められないなら、目覚めるまで逃げ切るほかない。脇目も振らずに廃墟の中を駆け回った。
以下略



42: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/10(金) 00:13:02.43 ID:X4WZdLlyo
――ほとんど球状の黒い多面体があった。散りばめられた銀箔のようなものが輝いている。

「――あ」

最初、黒水晶や天眼石などに銀箔をまぶした置物かと思った。
以下略



43: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/10(金) 00:14:12.24 ID:X4WZdLlyo
私が向こう側を覗いていたように、向こう側の人ではない何者かも、私を見ていたのだ。

私が多面体を見たから? それともこの部屋に来る前からずっと……?

私は追われていたことを思い出した。
以下略



44: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/10(金) 00:15:02.79 ID:X4WZdLlyo
先ほどの閃きは確信に変わった。やはりこの白骨死体が多面体の箱を開け、化け物の封印を解いてしまったのだ。

化け物の気配はもうすぐそこまで迫っている。急いで蓋を閉めてしまわなければ。

それで化け物が消えてくれるかはわからないが、悩んでいる猶予はない。
以下略



45: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/10(金) 00:15:34.20 ID:X4WZdLlyo
続きます


46:名無しNIPPER[sage]
2015/04/10(金) 19:07:41.10 ID:Xq7wskdBO
おつ


47: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/27(月) 09:29:03.54 ID:sni1Ac+Eo
「竜華! 竜華!」

怜の呼び声で目が覚めた。部屋は暗く、月明かりのみが怜の顔を照らしている。どうやらまだ夜中のようだ。

「大丈夫? うなされてたけど」怜が心配そうに私の顔を覗き込んで来る。近い。
以下略



48: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/27(月) 09:30:30.44 ID:sni1Ac+Eo
「竜華の布団ぬくいなあ」

「怜の体もぬくいで」

「……なんかエロいな」
以下略



49: ◆yHSiLEH7lA[saga]
2015/04/27(月) 09:38:24.89 ID:sni1Ac+Eo
続きます
なかなか先すすまんなあ


50:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/27(月) 19:14:20.11 ID:VFPDGm170
スレタイで楽しげな話かと思えば……宇宙的恐怖の話か



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