過去ログ - [オリジナル] The Five Elements 〜New Contract Peach Warrior〜
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名無しNIPPER
[sage saga]
2015/02/14(土) 10:09:34.04 ID:638Opjkd0
そう言っておじさんはジャケットの内ポケットをまさぐり……
「――真土くんが言っていた五つの鍵…… その一つが、実はここにある」
「これが…… 鍵?」
五行の理…… その力を持つ五つの鍵。そのうちの一つ……
「これも信じられないだろうけど…… この鍵は亡くなる直前、真土くんの胸元から光を放ち現れた……
その時 が来たら和間くんに渡してくれと託されたんだ――」
それは琥珀色した金属をただの五角形にかたどった、色あせたペンダント。鍵と言っていたがとても鍵の形状とは思えない…… 概念としての「鍵」ということだろうか?
そっと、おじさんは俺の首にそれを掛ける。
「俺が…… こんな大事なものを――」
授かっていいのだろうか?
もしこの話が全て真実ならば、俺は再び姿を現したという鬼に命を狙われるのではないだろうか。
それに、そんな重要なキーアイテムの一つをこんな簡単に受け取っていいのか……
未だ、そしてこれからも到底信じられないような話……
覚悟なんてできっこない。
――俺は最低な人間なんだ…… 父さんをも憎んだ弱い人間なんだ。
「その時 が果たして今か……
それは真土くんにしか分からないだろう。
しかし私は…… 今なのではないかと思っている。
確証はない。だが、そんな気がしているんだ」
おじさんの微笑は全ての役目を終えたというような…… どこか諦観の色も含まれているようにも思えた。
「――休みの日に突然こんなことをして悪かったね……
だけど大事な話で、この機に話すほかないと思ったんだ…… どうか許してくれ」
もう一度、おじさんは弱々しく頭を垂れる。
「正直なところ…… まだ受け入れることができません。
だけど…… 大切な事を話して頂いて本当にありがとうございました」
そう。立て続けに様々な情報が押し寄せて来て処理不能な状態だ。
だから飲み込むには時間が必要。
だけどおじさんが語ってくれたこの話は、少なくとも俺を騙すような偽りの情報ではないということは分かる…… 最初こそ疑っていたけど、優しいおじさんがそんなことをするはずもない。疑っていた自分が情けない……
何だか申し訳なくなって、俺も頭を下げた。
「ありがとう…… 忙しくさせて申し訳ないが、家まで送るよ」
――時間が必要だ。
おじさんの車に乗って、俺は来た道を引き返し木ノ下家へ戻った。
まだ起床してからそこまで経っていないのに、何だか疲れがドッと押し寄せてきた――
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