過去ログ - [オリジナル] The Five Elements 〜New Contract Peach Warrior〜
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名無しNIPPER
[sage saga]
2015/02/14(土) 10:34:33.05 ID:638Opjkd0
「あれは…… 実はちょっと怖い夢を見てさ」
「大丈夫……? 病院行った方が…… きっとストレスが溜まって――」
「ああ! いやいや、大丈夫だって! 今日休んで結構回復したし」
「そう…… あのね――」
そしてまた目を伏せる。
今日の千春はなんだか歯切れが悪い。
妙な間が俺たちを支配する。
「――ごめんなさい」
沈黙に吸い込まれそうなか細い声。
そんな声で弱々しく謝罪の言葉を呟いた。
「なんで千春が謝るの?」
「あのね、私――」
何で千春が謝るんだ…… 迷惑をかけているのはこっちなのに。
(ごめんな、和間――)
あの夢での光景が折り重なる。
ドキリ。
千春の重い口が開いたその時、俺の脳裏に予感めいた何かが突如押し寄せる。
「――私…… 和間くんのお父さんのこととか…… 全部知ってたの」
「千春――」
藍色が揺れていた。
唇は震え、その言葉も同様に震えていた。
「千春……」
どういうことだ?
つまり千春もおじさんのように、鬼とかいう怪物の存在や父さん、俺の家系についての話を知っていた、そういうことだろうか。
「鬼の存在も?」
「うん……」
「父さんがそいつらと戦って命を落としたことも?」
「うん……」
「おじさんが鬼の研究をしていることも?」
「――うん…… 昔おじいちゃんから聞いたの」
――そうか。
「今日、和間くんはおじいちゃんからその話を聞いた…… だよね?」
「――うん」
そうか。
千春も知っていたんだ。
「私からは言ってはいけないって、そう言われたから、だから私―― ごめんなさい」
そうだ。
きっと言い出したくても、誰かから口止めされていて言い出せなかったんだ。
それで秘密にしているという罪悪感などに苛まれつつも俺を支えてくれていたんだ。
それに違いない。なのに俺は――
「――千春も、俺を騙したんだね」
「えっ――」
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