過去ログ - [オリジナル] The Five Elements 〜New Contract Peach Warrior〜
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名無しNIPPER
[sage saga]
2015/02/14(土) 10:44:09.49 ID:638Opjkd0
「――で、今日はどうした和間。何かあったのか?」
「いや、別に――」
昼休み中の屋上。気付くと俺は朱彦と一緒に胡坐をかいてパンをかじっている。
自分では何もなかったように振舞っていたつもり(他人とこれといった会話はしていないけど)だが、どうやら彼には見抜かれていたようだ……
(口に出してみるだけでも――)
昨夜千春に言った言葉がブーメランのように返ってきて突き刺さる。
(馬鹿みたいだ)
「お前よ…… 俺が渾身のギャグをかましてもツッコミ一つ入れない、おまけに授業中教師から 話を聞いてるか? と指摘されることこれ5回! 午前中の授業だけで5回だ!」
「よく数えてたな」
「異常だ、和間。何もなかったと言う方がおかしい」
「いや、だから何もないって――」
「木ノ下さんと喧嘩でもしたか?」
「んなわけ――」
「――そういうことか」
どうしてそれが……
まるで誘導尋問。いや、尋問でもない…… あっけなく答えに導かれてしまった。自爆だ。
「はあ…… そういうことか」
「何で分かったんだ?」
「簡単だ…… お前はいつも木ノ下さんと話してるのに、今日は一言も言葉を交わしていない…… ちなみにこれも数えようとしてたからな」
「最後の一言はストーカーみたいだから止めてくれ」
「冗談だよ、冗談!」
これだけ広大な学園で、俺は何の縁か千春と学科・クラスともに一緒だった。
席は離れているが、確かにすれ違いざまや休み時間に一言二言いつも交わしていたので、そこを見抜かれたらしい。
「しょうがねぇな、俺が相談に乗ってやるよ! ほれ、話せ」
「いや、いいよ……」
「いいよじゃねぇ…… お前らが喧嘩するとこっちにも被害が及ぶんだよ!」
「被害?」
「そうだ! あのな、和間。お前は恵まれてる」
「恵まれてる?」
恵まれてる…… こんな俺が?
「そうだ、和間。お前は 彼女にしたい女子 ランキングの現在学年ナンバーワンの木ノ下さんと唯一話せる男子なんだぞ!」
「そんなランキング初めて聞いたよ」
「これは凄い事だ…… 学年ごと十数はあるクラスの中で現在ナンバーワン、だぞ!」
「入学してから一週間とちょっとでよく集計できたね」
「ああ、そうだな―― いや、んなこたぁ今はどうでもいい!」
爽快なツッコミ。平手で俺の肩をパシリと叩く朱彦。
「それで、だ! お前と木ノ下さんが喧嘩でもして戦争状態になったらどうなるか分かるか?」
「戦争って…… さあ、どうなるのさ」
「馬鹿野郎お前、架け橋 がなくなるんだよ架け橋が!」
「――架け橋?」
「そうだ! お前は木ノ下さんと会話できる…… お前は木ノ下さんと男子共を繋ぐ唯一の架け橋なんだぞ!」
「ごめん…… 意味が分からない」
「だから、つまりだな…… お前がいれば、お前を介して他の男子共も木ノ下さんと会話出来るってわけだ。だからお前がいないと男子共は木ノ下さんに話しかけられないってこった。
ま、俺は違うけどな」
そういうこと…… 人を橋呼ばわりとは。
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