過去ログ - [オリジナル] The Five Elements 〜New Contract Peach Warrior〜 
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59:名無しNIPPER[sage saga]
2015/02/14(土) 12:20:45.66 ID:VF8Hn4hI0

「警察の応援が駆けつけてくれて全ての事は収束した。
他の人達はどうやら気絶していたらしく、あの後皆目を覚ましたんだ。
どうやら記憶が錯綜していて、何故あそこにいたのか覚えていないようだった。
警察が主導になり、怪我も特になかったから皆それぞれ帰っていったよ……
恐らく全てあの鬼の仕業だろう」


 そうか…… 怪我がないなら良かった。


「それで残された私たちは状況説明などの事情聴取を受けてね。
鬼が現れ、和間くんがそれを撃退したことを告げたよ……
鬼の行方を調査している捜査班という機関の人間が突然現れてね…… 詳しく話を聞かれたんだ。
和間くんの存在も上の連中の耳に入ることだろう」

 捜査班…… どこから現れたのか知らないが、ともかくそうすると鬼という存在は上の人間には周知の事実…… つまり、やっぱりこれは現実の話ということなのか。

 あの戦いの記憶が蘇る。

 そうだ…… これは現実なんだ。
 鍵の存在、鬼と戦う戦士……

 俺がそれになってしまったということ。

 それから――


「――まさか千春も鍵を持っていたなんて」


 ただただ呆気に取られたように千春へと視線を注ぐおじさん。
 選ばれた者の内に宿る…… そのような話であったが、まさか千春の中に宿るとは。

「私も信じられなかった……
おじいちゃんから話は聞いていたから、そういう存在があることは分かっていたけど、それがまさか私に宿るなんて。
急に閃いたというか…… 何か力を感じて、そういうイメージが頭に浮かんだの」

 千春自身もその事実を飲み込みきれない様子であった。

「そうだ…… おじさん、合体変身というのは」

 俺と千春の鍵が惹かれ合うように光を放ち、そしてあの言葉を叫んで一体化した……
 あの現象は一体。
 あの時はただ頭に浮かんだものをそのまま叫んでいたが、今になって疑問が次々と浮かぶ。

「合体変身…… 真土くんが生前に言っていた言葉だ。
鬼と戦う戦士、鍵を持つ戦士はそれを叫ぶことによって鍵に秘められた力を解放すると。
そして鍵を持つ者同士でその力を合体する、一体化し戦うことも可能と言っていた。
それが合体変身ということらしい…… まさかとは思ったが、君たちがそれをやってのけるとは」

 そうだったのか…… 父さん。

 首に掛かる五角形のペンダント。
 それを胸元から取り出して見つめてみるが、もう父さんの声は聞こえなかった。

「そんな力が……」

 千春も自分の体から発現した藍色のペンダントを取り出し、まじまじと見つめている。

「――ともかく、君たちは鍵の所有者となった。
鬼に立ち向かえる力が宿ったのだ」



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