32:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 22:57:05.00 ID:c7AogKX+O
変わりたいと願っているわけでもなく、だからといってこのままでいいと思っているのかと言われればそうでもなく。
私は、何がしたいのだろう? それこそ、物語のお姫様にでもなりたいのかもしれない。
囚われのお姫様を助けに来る王子様と、だなんて。そんな年でもないけれど。
「お、お姉さん……落し物……」
「あら……ありがとうございます」
考え事に気を取られていたのか、後ろから声をかけられた。
そこに立っていた金髪の女の子は、前髪で片目が、袖で両手が隠れていて、足元も、私の背からはロングのスカートで隠れていて。
一瞬、浮いているのかと勘違いしてしまったぐらいだ。
「……な、何か……ついてる……?」
「あぁ、いえ……」
よくよく見れば可愛らしい顔立ちで、どうやら私の落とした手袋を拾ってくれたらしい。
スマホを触れる手袋、買おうかしら。携帯を触ろうと外すと寒いし、しまい損ねると落としてしまうし。
そんなことを考えているうちに、ふと隠れている目が気になって手が伸びてしまう。
女の子は警戒するように距離を取った。
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