5:名無しNIPPER[saga]
2015/02/20(金) 02:26:10.23 ID:YN4vLNeW0
  
 部屋に戻った私たちは、無言のままそれぞれの布団に潜り込んだ。 
  
 男と女の秘め事をこの目で目撃したという衝撃からか、目が冴えてしまって眠れない。 
  
 それも、自分たちの近しい人同士がという事実。 
  
 それは姉の方も同じようで、もぞもぞと体位を変える音が目を閉じても聞こえてくる。 
  
 時刻は街路樹も雨に濡れた午前零時。 
  
 零になった二人の思考回路に入り込んでいるのは、ただただ先程の出来事。 
  
  
  
 そのまま、二人が同じ布団に潜り込むのに時間は要らなかった。 
  
 月明かりが照らす、姉の顔がとても綺麗であったことを今でも鮮明に思い出せる。 
  
 その日宮永家で深夜に響きわたる音は、とても悲しくて。切なくて。 
  
 重ねた唇が今までの関係を崩壊させる音を鳴らして… 
  
 その日から、ただの仲良し姉妹という関係は終わった。 
83Res/59.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。