32:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:32:12.26 ID:N1fLZgZO0
「ト、トレード! どうしたんだよ! トレード!」
いつも冷静沈着、そしてなによりニンジャである腹心が本気の絶叫を上げて失神した姿を見て、フクアカは失禁する。
彼が一体なにを見たのか、そしていきなり現れたこの女はなんなのか。心臓が早鐘を打つのが分かる中、それでも
フクアカは社長としてのプライドを総動員して質問する。
「あ、貴女一体誰なんだ、要件はなんだ!」
「要件? あなた方が交渉したいとあんなことをされたものですから、わざわざこちらから出向いたんですよ」
「へ……? じゃあ……」
女はぺこりをオジギをすると、改めてフクアカに対してアイサツする。
「申し遅れました、私、346プロダクションアシスタントのセンカワ・チヒロと申します。あなた方が人身売買の事業の
件で交渉されたいとのことで参りました」
「な、あ、貴女みたいな人が我々の裏の家業の交渉役!? ば、馬鹿にしてるのか!?」
すると一瞬、本当に一瞬。恐らくはニンジャ動体視力の持ち主でなければ気付くことも出来ないようなわずかの間
チヒロが浮かべた笑みに気づけなかったフクアカは幸運であった。人生すべての運を使い切ったとも言えるが。
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