過去ログ - ハプニング・ニンジャデイ
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19:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:20:53.18 ID:N1fLZgZO0

「イヤーッ!」ショート掌打を肩で弾いたトレードは、その勢いを利用して空中でさらに身を捻りすぐさま着地すると、
右フックを繰り出して応戦する!「イヤーッ!」

「イヤーッ!」左ショート掌打の戻しかけの腕でこのフックを防いだアヤメは、反撃の右掌打を行う!「イヤーッ!」
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:21:28.50 ID:N1fLZgZO0

『ああ、なんということでしょう! 敵ニンジャの猛攻になすべなくアヤメ=サンは地面に倒れてしまいました。
このままヒトミ姫は助からないのでしょうか……!? なお、今回のアクションはすべて映画撮影技術を元に
していますので、実際危険はありません』

以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:22:15.56 ID:N1fLZgZO0

アナウンスに合わせて市民たちが非難の声を上げるが、トレードはすべてを無視してジツに集中する。実際彼の
フドウカナシバリ・ジツは強力ではあるが、ニンジャ相手にはその威力の調整が難しいのである。

「……その、ジツで……あなたは、今まで……なにを……」
以下略



22:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:22:48.81 ID:N1fLZgZO0

「ナンデ?」

「種明かし、してみせましょう」

以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:23:38.87 ID:N1fLZgZO0

もしも物を透過して人の表情を窺い知れるジツの使い手の方がいたとしたら、見ることが出来ただろう。
空から落ちてくる者を見た時のトレードの情けない表情を。

「バカなぁー!?」
以下略



24:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:24:13.27 ID:N1fLZgZO0

「イイイヤアアァァーッ!」

「イ、イヤーッ!」

以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:25:11.26 ID:N1fLZgZO0

『勝った! 勝ちましたー! アヤメ=サンが、敵ニンジャを倒しました! しかも、これは!?』

「まだなにか降りてくるぞ!」「天使……?」「ブッダ……?」

以下略



26:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:26:08.04 ID:N1fLZgZO0

「あー……もしかして、また大変なことに巻き込まれた……?」

「はい、ですがすでに終わりました。ヒトミ=サン、あなたが無事で良かった……」

以下略



27:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:27:22.47 ID:N1fLZgZO0

「イヤーッ!」「グワーッ!?」

……どこからか飛来したスリケンが、トレードのフルフェイスメンポに突き刺さり、真っ二つに割る。もはや理解が
追いついていない表情を曝け出したトレードは、初めからそこにいたと言わんばかりに市民の中から姿を表した大男を
以下略



28:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:28:16.30 ID:N1fLZgZO0

『――本日のプログラムはこれで終了ドスエ。観客の皆様は荷物のお忘れ物がないか確認してからお帰り頂きたいドスエ』

すっかり日が暮れたキョートの夜、その冷たくも歴史ある厳かな空気に包まれるアヤメ達の無事を祝うように、今日の
イベントが終了したことを告げる合成マイコ音声が、しばらく辺りを満たし続けるのだった。
以下略



29:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:28:54.94 ID:N1fLZgZO0

「――失敗しただと!」

机を拳で叩いた男の名前はフクアカ・ウント。キョート市内に存在するトーチ・ボウエキ社のCEOであり、トレードに
ヒトミを誘拐させ、アヤメのイベントをニンジャクエストへと変貌させた黒幕である。
以下略



30:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:29:47.44 ID:N1fLZgZO0

(そもそも、あんな回りくどい方法でなくとも、私に全て任せてくれればすぐに交渉の場を整えたというのに)

346プロダクションにいる人材をいつでも好きに潰せること証明して、裏にいる人間を引きずり出す。そのためにこの
フクアカが考えた作戦を忠実に実行した結果の自分の身体の状態をもう一度見て、トレードは再びため息をつく。
以下略



31:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:30:43.19 ID:N1fLZgZO0

「な、なんだ貴女! どこから入った!?」

「扉からですよ。もしかしたら、あなた方には見えなかったかもしれませんが」

以下略



32:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:32:12.26 ID:N1fLZgZO0

「ト、トレード! どうしたんだよ! トレード!」

いつも冷静沈着、そしてなによりニンジャである腹心が本気の絶叫を上げて失神した姿を見て、フクアカは失禁する。
彼が一体なにを見たのか、そしていきなり現れたこの女はなんなのか。心臓が早鐘を打つのが分かる中、それでも
以下略



33:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:32:56.04 ID:N1fLZgZO0

「馬鹿になどしていませんし、もう一つ。346プロダクションの意思を伝えます。今後もこの事業は我々が独占し、他に
譲るつもりはありません」

「な! それじゃ交渉じゃないじゃないか! 本当になにをしに……」
以下略



34:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:33:46.25 ID:N1fLZgZO0

それはどういう目に合わせるかということを暗に示してる発言であったが、もはやチヒロの視線に魅入られた
フクアカにはその言葉の真意をつかむほどの知性は残っていなかった。彼の心臓の鼓動はさらに早くなる。

「これが今回私がここに来た理由です。さて、なにか質問はありますか? 最後に一つだけお答えしますよ」
以下略



35:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:35:18.16 ID:N1fLZgZO0

――次の日。配られた新聞には、アヤメ達のイベントの成功記事が紙面を大きく飾ると共に、キョートのとある企業の
社長が謎の死を遂げたとの記事がひっそりと載るのであった。

〈終〉
以下略



36:名無しNIPPER[sage]
2015/02/22(日) 03:37:49.46 ID:GQhG0s0AO
オツカレサマドスエ
アイエエエ…チヒロ=サンコワイ


37:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:38:18.63 ID:N1fLZgZO0
ニンジャの日ということで書き始めたはずなのに、オチがアヤメ=サンじゃなくチヒロ=サンになってたナンデ?
どこかの悪魔執事的なセリフが似合っちゃったのもナンデ?
長めでしたが、読んでくださった方ありがとうございました



38:名無しNIPPER[saga]
2015/02/22(日) 03:39:17.33 ID:N1fLZgZO0
それと>>4で「今、センカワ=サンが呼びに行っていますから、もう少しで来るとは思いますが……」とすべきところが
武内「今、センカワ=サンが呼びに行っていますから、もう少しで来るとは思いますが……」 と間違えて名前がついておりました
担当者はケジメしましたのでご安心ください


39:名無しNIPPER[sage]
2015/02/23(月) 19:09:36.26 ID:B7z/nP+wO
乙です……ぜ。
さすがチッヒ!


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