18:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 15:32:09.59 ID:zW0LuoBg0
「いや、そう決めるのは早いかもだぞ」
「……ん?」
彼はそう言うと、早足で一階の奥に向かい非常口のマークが上についているドアを開いた。
そこには薄汚れが染み付いた階段があって、彼は私の方を一瞥し、黙ってそれを登っていく。
……ちょ、ちょっと、待て、待って、なんか早い。
私も彼の後をすぐに追おうとする。けれど階段は結構急な勾配をしていて、体力も力もない私は時間を掛けて一段ずつ踏ん張らないといけない。
そうこうしてるうちに彼の姿は見えなくなってしまった。
お、置いてかれた、さっきまでずっと私に合わせてくれてたのに……これ、かなり落ち込むんだが。
でも、そうは言っても彼がどこに向かったのかは分かっていた。
私がどこに向かえばいいかは分かっていた。
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