32:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 16:08:04.51 ID:zW0LuoBg0
やっぱりここからだと彼の顔は見えない。
見えるのは、差し出された彼の手だけ、それは暗闇に伸ばされた一筋の光みたいで。
私は今の今になって気づく。
彼が差し出してくれていたのはいつだって左手だった。
それは彼の利き手ではなくて、私の利き手だ。
親友でいてくれるか、なんて、初めて彼から言われたな。
親友でいて欲しいなんていつだって私の言葉だったから。
側にいて欲しいなんて、私の言葉だったから。
親友、私はそれぐらい、親友の特別になれたんだろうか。
私はこれからもっと、もっともっと親友の特別になれるんだろうか。
ああ、私は何でまたここに来たくなったのかが今やっと分かった。
ここは私達の関係が始まって、色んなことが終わってしまった場所。
でも、変わらないままずっと続いてきた、終わらない場所で。
沢山のことがあった。私もいっぱい変わることが出来た。
彼という大切な親友が出来て。ひっそりと目立たない私をキラキラにしてもらって。
暗くてジメジメした場所も、日の当たる場所もとても綺麗なんだと教えてもらった。
私がここに来た理由は、何かを終わらして、何かをずっと続けたかったんだ。
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