過去ログ - 「彼女は景色を食事とすることが出来た」
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7:名無しNIPPER
2015/02/25(水) 00:42:58.59 ID:Nu+X4rGi0
次の日に二人とも早起きしたのは、山に登る約束をしていたからだ。

頂上で一緒に食事をとるために。


でもこの約束だって、俺が彼女に食事させるためだけに取り付けたものだったのかも知れない訳で。

俺は自分のエゴが見えてくるようでたまらなく恥ずかしかった。


今すぐ別の場所に行こうとか、今日は止めにしようとも言える勇気が出なくて、気が付いた時には車に乗り込んでいた。

昨日と同じく会話はない。


寂しい車内に不似合いなJポップが、小さな音量で流れていた。

ちらりと助手席を見る。


凛とした表情で遠くを見つめる彼女は、怒っているとも呆れているとも分からなかった。


すぐに前を向いて、手持無沙汰になってBGMの音量を上げた。

音が大きくなって驚いたのか、彼女は少しだけこっちを見て、またすぐ前に向き直ってしまった。


会話はやはりなかった。


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