過去ログ - 【R-18】雪風「しれぇの前でおもらししてしまいました」
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◆47gaNFJlIw
[saga]
2015/03/06(金) 00:07:37.12 ID:FQujOMSOo
「泣いたら起こそうって決めてる」
うなされてる度に起こすとまともに寝られないでしょうから、と司令官は雪風の頬を――涙の跡を指でなぞり拭う。
優しい手つきに心地のいいくすぐったさを覚えて雪風は瞼を閉じた。
ぶっきらぼうで仏頂面。
ともすれば愛想がなく冷たい人間に思われがちな司令官だが、感情を声や表情に出すことが少ないだけだということを雪風は知っている。
ほんとうに雪風を愛してくれているのだと。
「あの、しれぇ」
「ええ、もう今日の仕事は終わったから」
ただ呼びかけただけの雪風が伝えたいことを瞬時に読み取り、司令官は頷いた。
そうさせるだけ繰り返されてきたやりとりだということの証明だった。
(あったかい……)
煎餅布団の上に座る司令官、その更に上――膝の上に雪風は座っていた。
こうして司令官に抱きしめられていると、雪風は今の自分が過去の自分とは違うことを強く実感することができる。
後頭部にかかる息遣い。脇の下を通って腹部に回された白く細い腕。
全身を包み込むように押し付けられた司令官の身体はやわらかく、あたたかい。
そのぬくもりも、やわらかさも、ただの鋼鉄の塊であった頃には感じられなかったものだ。
海風よりも微かな吐息も、爆炎よりもぬるい熱も、今では確かに伝わってくる。
自分はもうただの鋼鉄の塊ではないのだと思い出させてくれるその体温は、雪風にとってなによりも愛しいものだった。
雪風は司令官の手に自らのそれを重ねた。
指の間に自分の指を差しこむようにして固く結ぶ。
両者の薬指にはめられた指輪がぶつかり、音をたてた。
(恋人繋ぎ……)
以前に司令官から聞いたその呼び名。
はじめて手を繋いだときに聞かされ、恋人という部分が気恥かしくて振りほどこうとしたが、司令官に抑え込まれてしまったのを今でも雪風は覚えている。
(あのときはほんとうにこういう仲になるとは思いもしませんでした)
触れ合う指輪を見つめ、雪風はそれをはじめてはめた日のことを思い出す。
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