過去ログ - 梅木音葉の場合
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14: ◆Freege5emM[saga]
2015/03/10(火) 23:41:21.88 ID:NvNrK1sjo
●13

何だか……“いつも”より音葉の往生際が悪いので、
俺は対面座位の姿勢のまま、音葉の奥底へぐいぐいと差し込む。

「ふ――うっ、お、おく……っ、あっ、んうぁあっ、あああ……っ!」

音葉から漏れる音声は、ぬるぬるてらてらと二人の間を扇情的に彩る。



音葉、焦れったくて辛いだろう。
俺は一度出してしまったからいいが、お前は生殺しのはず。

「……ダメ、ですっ、とにかく、私に、これ以上、声を出させないで……」

音葉はいつになく聞き分けが悪い。
だがここで退いて、せっかく俺の仕事終わりまで待ってくれた音葉を、不完全燃焼のまま帰せと。

それはあり得ない。

「な、ナカもっ……そとも、こすれるっ、こすれっ……あ、んあああっ!」

音葉が身体を捩(よじ)る。
逃れようとするつもりか……いや、違う。手足が絡んだままだ。
台詞と裏腹に、もっともっととねだられてる気しかしない。

音葉は――自分が乱れてしまうのが、恥ずかしいのか。
それを俺に晒すのが、嫌なのか。

「それは……貴方に、見せるのは……それ、は……」

俺の目に晒すのが嫌だったら、体を許したりしまい。
音葉の体は、むしろ欲しいって言っている。

「でも、声……っ、止まらなく、なったら、私……っ」



さっきから音葉は、声のことを気にしてばかりだ。
声を出すとそんなにまずいのか。

一理ある。勢いに任せて嬌声をばらまいてたら、歌姫の命である喉が嗄れてしまう。
そうなれば炎症が治まるまで、アイドルの仕事ができない。

「だから、もう……あっ! う、はぅああっ! うっ動かしたら……私、わたしっ」

それがどうした。
それはプロデューサーとして先刻承知のこと。

だから、次の日が音葉のオフになる夜までお互い焦れながら待つわけだ。



「ぎゅっ、ぎゅってされたら、擦れて、こすれっ、あ、あっあっ……!」

今朝、顔を合わせたそばから俺に流し目を浴びせたのは音葉だ。
俺の魂胆を全部見透かしつつ、それに乗ったのも音葉だ。

「これ、以上っ、貴方に、あなたにされたらっ……」

ペニスを少しでもずらすたびに、貪欲に中をひくつかせるのも音葉だ。
力づくでも引き剥がせないほど、俺にきつく抱きついてくるのも音葉だ。

「あっ……ああ、ううっ、んぅうっ……うああ、あ、あっ――!」

何をそんな意固地になっているか分からないが、もう音葉には折れてもらおう。
ただでさえ音葉と過ごす時はあっという間なのに、意地を張られたまま夜が過ぎたら口惜しい。

俺が腰を細かく無造作に使っていると、その何度目かで、音葉の身体ががくんと跳ねた。

漏れ出る息遣い、身体に奔るリズムの色が変わる。
言葉が出ないからこそ変化が際立つ。

「プロデューサー、さん……私、わたし……っ」

音葉から溢れだす音色は、俺でさえ見えるほど鮮やかになり、
それで音葉が折れてくれたと分かった。


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