7: ◆Freege5emM[saga]
2015/03/10(火) 23:37:29.09 ID:NvNrK1sjo
  
 ●06 
  
 「そんな、先っぽばっかり……そこ、弄ってたら……そんなに、好きなの……?」 
  
 執拗に音葉の乳首を愛撫し続けると、音葉の声音もいっそう火照ってくる。 
  
 「……触ってもいいって言いましたし、いいですけどね……。 
  私も、この姿勢は嫌いじゃないです……耳のすぐ後ろから、貴方が聞こえるから……」 
  
 そのくせ、音葉はちょっと生意気を言い出した。 
 あくまで、俺がせがむから触らせてあげている、という体にしたいらしい。 
  
 最初に“明日はオフだ”と告げてきたのは音葉だってのに。 
 脂ぎった欲望をぶつけようとしていた俺の車に、自分から乗ったくせに。 
  
  
  
 「んあぁっ、ふあぁ……っ、そんな、つよ、んんっ……!」 
  
 押し殺した嬌声には、日本クラシック界のホープの面影が見え隠れする。 
 男と身体を重ねていても、根はお嬢様のままなのか。 
  
 「そこ、ばかりじゃ、私……寂しく、てっ――んっ、んんっ!」 
  
 音葉のくちびるから漏れる声は、少しずつ色気づいてきたけれども、 
 まだまだ歌姫の粋から逸脱していない。 
  
 「い、いけずな人……ん、んっ、あっ……」 
  
 自分の吐息を音葉に聞かれてると思い、さらに音葉の吐息をずっとうかがっていると、 
 それら二つが意識の中で二つながらに混じって、一緒になってしまう気がする。 
  
 でも、まだ音葉との夜は序の口だ。 
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