9: ◆Freege5emM[saga]
2015/03/10(火) 23:38:46.42 ID:NvNrK1sjo
●08
「自分の息、荒くなってるのわかります……顔を上げなくても、私には見えてしまいます」
丹念に唾液をマーキングしつつ、舌とくちびるで亀頭より上を慰撫する。
それに時折、視線と台詞の挑発を投げかけてくる。
「噛み殺そうとすると、歯の間からすぅすぅと空気漏れしますよね……そんなに辛いですか」
音葉はピンと伸ばした人差し指で、茎を根本までなぞり、睾丸を爪先でつつく。
「鼻息がくすぐったいですよ、プロデューサーさんったら」
音葉は投げキスを放る指へするように、俺のペニスにくちづけを落とす。
閉まりきっていない水道の滴を思わせるリズムで触れては離れて、また触れる。
「……まだ、出してはいけませんよ?」
音葉がこちらを見上げながら、また口腔を使ってペニスを包む。
くちびるで悪戯されていた亀頭に、粘膜の熱さが襲い掛かる。
じゅる、ちゅ、つ、と音が――テンポが変わる。お嬢様面をいきなり捨ててきた。
音葉はペニスを頬張ったままなので、声は出さない。
目でこちらに釘を刺す――出しちゃダメって言いましたよね?――そんな。
「んくっ……じゅぷ、じゅぷ、ちゅ……くち、くちゅっ、んむっ……」
そこから、アイドルも女の子もへったくれもない音を立てる。
トロ火だと思っていたものが、実は沸騰寸前で、火力が上がって一気に湯だつ。
ペニスにバードキスして遊んでた口が、いきなりストロークをかましてくる。
「……じゅぷ、じゅぷ、ちゅ――んんっ、んううっ」
音葉のストロークが深くなる。
いつも歌声を奏でさせる喉に、男の欲望を無理矢理突っ込んでいる。
音葉は苦しげにえずき、眉を顰(ひそ)める。それでも動くのを止めない。
俺は膝が力み、慌てて射精を耐えようとするも、もう緩急についていけない。
引きずり出された性欲は、隠しようもなく、そろそろ音葉の口内に――
瞬間、音葉の指が俺の会陰をぐいと押し込んだ。
手加減なしの急襲に、俺は悶絶して、強引に射精を止められた。
「我慢してって言ったのに……私がここ、抑えてあげなかったら、出てましたよね……?」
音葉は、優越の悦びに満ちた眼差しで見上げてきた。
そういえば、会陰を抑えられると射精できない、ってのを前に教えたっけ。
娘がアイドルになって、こんなこと覚えさせられたのを知ったら、
あの梅木夫妻はどんな反応をするだろうか。
「もう我慢し切れませんか……? しっかりしてください、プロデューサーさんなんだから」
ぞっとしない妄想だった。
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