過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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◆JzBFpWM762
2015/11/24(火) 19:44:59.72 ID:A0S2go5Qo
淡「ほら今日も暑いし? さっぱりしたくない?」
咲「はい?」
淡「でしょー!? ちょうどここにプールのチケットが二枚あるんだけど」
淡がスカートのポケットから手早く二枚のチケットを取り出す。だが、掲げられたそれを見る咲の反応は素っ気ない。
咲「……」
淡「うん?」
プール。あまり乗り気でないのもあるが、唐突に誘われても返答に困るというのもあり、咲は閉口する。
訪れる沈黙。白や明るい色を基調とした店内の雰囲気がそれをより際立たせる。
淡「……あううっ」
どう断ろう。咲が迷っているとそんな様子をどうとらえたか、弱り果てたように淡はうめき声を漏らす。
淡「わ、わかった、そっちの髪白? 銀? ええっと外国の人も連れてっていいから」
淡「――はい三枚、これでいい?」
スカートからさらに一枚取り出すと元からあった二枚の上に重ね、差し出すように見せて示す。明華の分もあるのは好印象だけれど。咲の顔には苦笑が浮かぶ。
咲「ええっと、さっきも言ったけど部の買い出しの途中なんです」
淡「それ終わってから! パパっと決めて、パパっとみんなで買い出し終わらせたら、いっぱい遊べるよ!」
淡「すごいよー、東京でもいっちばん大きいレジャープールなんだから。長野からきたサキなんて腰抜かしちゃうよっ」
咲「ムリですよ。部の練習がありますし」
つい先刻練習室から飛び出した身でと思いながらも口実に断ろうとする。
淡「まあまあ、息抜きも大事。大体大会始まってから練習練習ってやってもアレでしょ? 一日くらい」
咲「……あの、気になってたんですけど」
淡「ん?」
咲「まだ試合中のはずじゃ……?」
咲たちが旅館の練習室でBブロックの二回戦が始まるのを見てから、まだ半刻と経っていない。それがあってか明華などは対面したときから怪訝そうにしていたが、咲も妙だとは思っていた。
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