過去ログ - 咲「誰よりも強く。それが、私が麻雀をする理由だよ」
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824: ◆JzBFpWM762[saga]
2015/11/28(土) 22:35:38.24 ID:7Izo+H9No
淡「うわ、濡れた……」

 倒れそうになった際、激しく揺れたせいで中身の一部が跳ね、水兵服のような制服の首元から胸のあたりにかけてを点々と濡らしていた。一応、テーブルにもこぼれていたがそちらは大したことなかった。

誠子「お前が受け止めた感じだな……拭いてもらったほうがいいぞ」

 「うん……」と、誠子の忠告にしょんぼりと返し、店員を呼ぼうとしてか淡は辺りをきょろきょろ見回す。盛況の店内。そこで、ある変化に気づく。

淡「な、なんか、めちゃくちゃ混んでない……?」

 淡の困惑した声が示す通り、いつのまにやら店内は大賑わいだった。テーブル席はひとつ残らず埋まり、昼時の購買のようにごった返している。咲などは話に夢中になるあまり変化に気づかず淡同様、呆然とするばかりだ。水曜日でまだ昼時にも遠い時間なのに。

誠子「ま、まあ、呼ぶしかないだろ。この後試合もあるし……」

 と誠子が言って慌てて店内に視線を巡らせるものの、旗色が悪い。どうしたんだろう。咲もつられて店員を探して声をかけるべく、視線のあとを追って、それからしきりに辺りを見回す。

 店員が見当たらないのだ。これだけ広やかな店内に客も大勢いる。店員が一人もホールに出ていないはずがないのだが、見当たらないのだ。

咏「あ、あれー、少数精鋭なのは知ってたけどなんでこんなスタッフいないんだ……やたら客多いし……」

 しかし、焦り顔で呟く咏の声が聞こえなくなるほど探し回った結果、一人見つけた。時間に急かされたビジネスマンでもそこまでじゃないのではと思うくらい忙しなくホールとキッチンを行ったり来たりしている、スカート丈のエプロンを腰に巻いた若い少女の姿を。

 だが。


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